ブー先生の音楽教室

学校では教えてくれない、音楽のことを書いています。

ピアノは「調律」が大事!ピアノのメンテナンス方法。

ようこそ!ブーです。

 

今日はピアノのメンテナンス方法として、ピアノの命ともいえる調律を説明します。

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調律とは何?本当に必要なの?

調律は、演奏する前やその準備として楽器の音を決められた高さに合わせることです。

楽器全般に使われる用語で「調律」の他に「チューニング」とも言い、音を合わせるための作業やメンテナンスなどをこう呼びます。

 

決められた高さとは、「ラ=Aの音はヘルツ数440Hzか442Hz」と言った風に定めてしまうことです。

「ラ」の音は調律時の音の基準となり音叉やチューナーで確かめることができ、それを基準にして耳に心地好い音の幅や、音律を使って周りの音を整えていきます。

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もし音の基準を守らなかったり調律をしなかったら、演奏のときに音がバラバラになり、楽譜に書いてある音を正確に再現する事ができません。

つまり、音楽として成り立たなくなってしまうんです。

 

そうならないようにするために、楽器を調律することは必要な作業になります。

 

そのため、ほとんどの楽器は慣れれば簡単に調律の作業ができる仕組みになっていて、

例を挙げると、オーケストラがコンサートの演奏前に「ギコギコ・プープー・ザワザワ」やっているあれが調律=チューニング作業です。 

 

弦楽器であれば弦の張り具合を変えることなどで、金管楽器であれば吹き具合や吹き口の調節などで音を変えることができ、演奏のたびに調律しているとも言えます。

 

しかし!ピアノは他の楽器と違って、プロのピアニストやスゴイお金持ちの人しか演奏のたびに調律することはできません。

 

なぜなら、他の楽器に比べて鍵盤の数が多い分だけ見る場所も多く、時間は早くても1時間以上はかかるし、専用の器具を持っていても調律自体が難しく素人では簡単にできないからです。

 

 

ピアノの調律は「調律師」さんにお願いしよう!

ピアノの調律は簡単にはできないので「調律師」という調律専門の職業があり、

日本では会社に所属している人と、所属していない人をあわせて約6000人ほどの調律師さんがお仕事をしています。

 

海外の「調律師」は、英語圏の国でPianotunerピアノチューナーと呼ばれ国家資格はありませんが、ドイツなどのマイスター制度がある国では資格を取得する事もできます。

 

そして海外では有名なピアノメーカー専属の人がほとんどに対して、

日本は専門学校がいくつもあって人口の割合的に調律師の人数が多く、一般家庭でも頼めば「調律師」さんに来てもらえて、これって世界的に見ると結構スゴイ事なんですよ~。

 

 

調律の仕方

手順を書きますが、素人がやったら取り返しの付かない事になるので絶対にマネしないで「調律師」さんに頼んで下さい!

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まずは、ピアノの上や周りに何も無いように、片付けてから作業を始めます。

そして、ピアノの全体を点検します。鍵盤の押し具合、ペダルの踏み具合、音など。

 

調律専用の道具は取りやすいように近くの台などの上に、並べて置くようにしましょう。

 

そして蓋や鍵盤など、調律のジャマになるものを外してピアノを分解していきます。

外した部品は床に置きますが、そのときは床を傷つけないように厚めの布やマットを敷きましょう。

 

ピアノは普段開けるようなことが無いので、長年のホコリが溜まっているハズなので、キレイに掃除していきます。

細かいところは小さいホウキ(柔らかいもの)などで掃いたり、部品が落ちてないか確かめてから掃除機などで吸い取りましょう。

 

外した鍵盤は専用のクリーナーで丁寧に拭きます。

 

あとはピアノの中もキレイに拭き、鍵盤を元の位置に戻しましょう。

戻す時は、弾いたときの重さや沈み具合(タッチ)を確かめて間に挟むクッションを調節します。

 

そしてペダルや弦、その他の構造(アクション)の劣化具合を確かめ、必要であれば交換し、サビなどが付いているだけであればキレイに磨き上げましょう。 

 

次に弦を叩くハンマーの具合を確かめて、フェルト部分が硬くなったり・弦の跡が付きすぎていたら張り替え、換えるほどでなければヤスリで削ったり・金属でできたブラシなどで突き刺したりして軟らかくします。

 

こうしてやっと、弦を調節して音を整えることができる準備が整いました。

 

音を合わせるときには、音同士が共鳴して邪魔になるので、弦の間にフェルトを差し込んで響かないようにしましょう。

 

音は真ん中の「ラ」の音を基準にして、鍵盤の中間あたり(中音域)から合わせていきます。

音叉やチューナーなどを使って音を確かめながら、調律用の工具を使って締めたり緩めたりして整えていきましょう。

 

音を完璧な比率の並びで作る事はできないので、最終的には演奏者や調律している人の好みや耳の具合で決めなければいけません。

1番大事な部分なので、細かく調節していきます。

 

そして音が全部整ったら蓋を閉じますが、ピアノは湿気が多いと弦が緩み音がズレてきてしまうため、必要であれば除湿剤の袋などを入れることもあります。

 

最後にまわりをキレイに拭いて、専用のクリームなどを塗ってツヤを出し、完成~!

と言った流れですが、くれぐれも絶対にマネはしないで「調律師」さんに頼んで下さい!

 

なので、私たちができる事と言えば普段からピアノのまわりをキレイにして、ピアノ自体を専用のクリーナーなどで拭いておき、少しでもおかしな所があったらスグに「調律師」さんを呼ぶ事です。

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ですが、調律は免許を持っていなくても「ピアノ調律技能士」と名乗らなければ、調律師として仕事をすること事態は違法ではないので、そういう人に頼まないように注意しなければいけないけません。

ピアノの構造をきちんと把握していなくて作業のときの手順に抜けも多く、満足のいく仕事はしてもらえないかもしれないので、ちゃんと調べてから頼むようにしましょう!

 

 

調律師さんはスゴイ!

ブーの知ってる調律師さんは、本当に細かいところまで調節してくれて、いつもは普通に弾いているピアノが、まるで自分用に特注されたかのような仕上がりに!

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そして、ピカピカキラキラになったピアノは見ているだけでウキウキしますし、そんな『ステキピアノ』だったらいつまでも練習し続けられて、まさに幸せの連鎖です。

 

最近は、あんまり弾いていないのでほったらかしにしていますが、機会があったらまた「調律師」さんに調律を頼もうと思います。

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