ブー先生の音楽教室

学校では教えてくれない、音楽のことを書いています。

ピアノの意外と知らないこと。【ペダルの種類】

ようこそ!ブーです。

 

今日は、ピアノの知っているようで意外と知らない【ペダルの種類】を紹介します。

 

 

ペダルとは

Pedalペダルは、足で操作する部品やその構造自体の総称です。

 

ピアノの場合、演奏は手を使いますよね。

その演奏を邪魔しないように「音色を変えたり音を伸ばす」には、足を使うことが1番効率が良いというわけでペダルが付けられているんです。

 

 

ピアノのペダルの種類

現在のピアノは2~3本のペダルがついていますが、昔は5本以上のペダルをもったピアノもありました。

 

その機能は「本来のピアノの音」だけではなくて、ピアノ内部を太鼓のように叩いたり、打楽器など他の楽器と連動させたりするもの。

そして、弦の押さえ方を変えて音色を多彩に変化させるものでした。

 

この、色々な機能がある5本以上のペダルがついたピアノは、現在演奏されている曲では使われる事がないので、普通のピアノとは違う楽器としてとらえて良いでしょう。

 

使われている曲が無いということは、その機能がピアノに必要なくなったということなので、現在ではピアノのペダルの種類が2~3本となっています。

 

 

グランドピアノのペダル

ダンパーペダル

右側のペダルで「音を伸ばす」機能があり、ダンパーペダル・長音ペダル・ラウドペダルと呼ばれます。

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ダンパーペダルを踏むことで、ダンパーと呼ばれる弦を押さえている部分が持ち上がり、弦の振動を邪魔しなくなるので揺れがおさまるまで音が鳴り続けます。

 

ダンパーは、ギターの弦をはじいた時に指で押さえると音が止まることと同じ原理です。(ギターも指を放していたら音が伸びますよね?)

 

 

ソステヌートペダル

真ん中にあるペダルで「踏んだときに押していた鍵盤の音だけを伸ばす」機能があり、特殊な機能のため付いていないものもあります。(極稀にアップライトピアノについていることも)

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ソステヌートペダルを踏むことで、押していた鍵盤のダンパーのみが上がった状態になり弦の振動を邪魔しなくなるので、その音の揺れがおさまるまで音が鳴り続けます。

 

踏んだときに押していなかった「他の鍵盤の音」には作用しないので、他の音をスタッカートで演奏することも可能です。

 

 

ソフト(シフト)ペダル

左側のペダルで「音を弱める」機能があり、ソフトペダルを踏むことで中の構造が横にずれます。

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例として、中間の音域では1音につき3本の弦が使われていますが、横にずれることで3本中2本だけを叩くので、音が小さくなるのが解りやすいです。

 

普段ハンマーで叩いている部分では無いところを叩くので、音色も変わります。

 

 

アップライトピアノのペダル 

ダンパーペダル

グランドピアノと場所も機能も同じです。

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マフラーペダル

真ん中にあるペダルで、夜間練習などに使われる「消音ペダル」としての役割があります。

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消音状態を続ける必要があるときに使われるので、普通だったら踏み続けなければいけません。

ですが、それだと面倒くさいので、踏んで横にずらすストッパー部分があったり、ペダルでなく手動で切り替える事ができるものもあります。(グランドピアノにも手動で切り替える機能がついたモデルもあるそうです。)

 

完璧に音が消えるわけではなく、マフラーペダルを踏むことでフェルト製の布が弦とハンマーの間に挟まり、丸く小さい音になるんです。

 

あくまでも音が小さくなるだけなので、TPOを考えて練習しましょう。

 


ソフト(シフト)ペダル

グランドピアノと同じで、左側にペダルがあり「音を弱める」機能を持ちますが構造は違います。

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ソフトペダルを踏むことで弦とハンマーの距離が縮まる・近くなることによって、音量が小さくなる仕組みです。

 

 

電子ピアノのペダル

音を伸ばす効果があるペダルを「ダンパーペダル」とも言いますが、電子ピアノの場合アコースティックピアノとは音を出す仕組みや構造が違うためダンパーがついていません。

そのため、「サスティンペダル」と呼び分けることが多いです。

 

電子ピアノでは最初からソステヌートペダルやソフトペダルがついたものや、キーボードなどの場合は別売りされていることもあります。

 

電子ピアノは音量調節ができるので、マフラーペダルは絶対につきません。

 

 

憧れのペダル!

ブーが小学校高学年まで通っていたピアノ教室では、ペダルが踏めるようになるのはある程度の技術が身についてからでした。

 

ですが、いくら上手に弾けるようになっても、教室にはペダル付きの補助台が無かったので足が届かなければ使えません。

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ピアノを習い始めた頃は、『早くペダルを踏めるようになりたい!』と憧れていましたが、その道のりは長く厳しいものでした。

 

まずは基礎練習ばかりで、曲すらまともに弾かせてもらえない状態が1年ほど続きます。

 

たしかに基礎練習は大切な事ですが、子どもは楽しくもなんとも無い練習ばかりだと興味が無くなってしまうんですよね。

 

基礎ばかりの練習は単調でつまらなくなったり、同じことを繰り返す反復練習が鬱陶しくて嫌になってしまったり、知っている曲が弾けないのでやる気が無くなったりと、中学生になるまでに諦める人がかなり多かったように思います。

 

なので、初めて発表会でペダルを使った曲を弾けると決まったときは、本当に嬉しくて特別な感じがしました。

 

まぁ、その後ペダルを踏むタイミングを掴むのに相当苦労するんだけどね。(笑)

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