楽譜の書き方、5線記譜法。
ようこそ!ブーです。
今日は楽譜を読む基礎として、一般的な楽譜の書き方「5線記譜法」を紹介します。
5線記譜法の意味
横向きに引かれた5本の線が書いてある紙に音符などを書き記して楽譜にする方法のことを「5線記譜法」と言います。
英語ではfive line staff notationです。
現在の音楽では一般的に5線記譜法が使われいて、普段目にするのもこの方法で書かれた楽譜ばかりです。
その理由は西洋音楽を基準にしているからと言われていますが、実際に使っていると、この記譜法が正確で分かりやすいから世界中に広まった、ということがわかりました。
音などが書き込んであれば「楽譜・5線譜」、線以外に何も書かれていないものは「5線紙」と呼び分けられます。
英語では5線譜がstaff notation、5線紙はmusic paperです。
5線紙を買おうと思ったときは、英語用の紙(4本線)を間違えて買わないように気をつけよう!
5線記譜法の仕組み
5線の縦軸は、音の高さ(音高)を表し、高い音は上に、低い音は下に書くことができます。
5線の横軸は、時間の流れを表し、左から右に読み進めていけるように書くことが決まりです。
ですが、重要だと思っていた5線が任されているのは、たった2つの要素だけで、
この2つの要素だけでは音楽を表現するための全ての要素を補うことはできません。(やっぱりね~)
それは音楽の表現が「大きい・小さい、強い・弱い、ゆっくり・速く、優しく・激しく、悲しげに・熱情的に、自由に・正確に」など、さまざまにあるからです。
作曲した音楽の内容を理解してもらったり、より良い演奏をしてもらうためには細かいニュアンスまで感じ取ってもらわなければなりません。
そのためにはイロイロな記号で補わなければいけないんです。
たとえば、線があれば音の高さは書けますが、基準がないと正確な高さかはわかりません。
そのために音の高さの基準を決める役割の、ト音記号やへ音記号(音部記号)を使います。
他にも、音の高さを細かく変えたいときには、音の高さを半音単位で変化させるシャープ♯・フラット♭・ナチュラル♮(臨時記号)を使わなければいけません。
この他にも、さまざまな音楽の補助記号(演奏記号)を使って、やっと楽譜として機能するようになるんです。
5線は楽譜にとって大事な要素ですが、単体では使いようがないということを覚えておきましょう。
5線と加線の名称
5線の名称
5線は、線と線の間が重要でこの2つに音を配置していくので、各線・各間に名称があり、下から上に数えることが特徴です。
線の名称は一番下から第1線、その上が第2線、真ん中が第3線、その上が第4線、一番上が第5線となります。
線の間の名称は一番下から第1間、その上が第2間、さらにその上が第3間、一番上が第4間となります。
加線の名称
5線記譜法は基本的に5本の線で構成されていますが、音が高すぎたり低すぎるとそれだけでは足りなくなってしまうときがあります。
だからと言って、余白部分に適当に音符を書いても読むことはできません。
そんなとき、一時的に5線の上下に足される短い線が加線で、音の数だけ増えていきます。
上の加線は5線と同じで、下から上に数えます。
線の名称は一番下から上第1線、その上が上第2線、さらにその上が上第3線…と数字が増えていき、「上」と付くのが特徴です。
間の名称は一番下から上第1間、その上が上第2間、さらにその上が上第3間…と数字が増えていき、こちらも「上」と付きます。
下の加線はこれまでの規則と違って、上から下に数えます。
線の名称は上から下第1線、その下が下第2線、さらにその下が下第3線…と数字が増えていき、「下」と付くのが特徴です。
線の間の名称は上から下第1間、その下が下第2間、さらにその下が下第3間…と数字が増えていき、こちらも「下」と付きます。
加線の数には上限がありませんが、線の数があまりにも多くなると読みにくいのでオクターヴ(オクターブ)記号を使って高低差をカバーし、「8va」や「8vabassa」という記号が使われます
オクターヴ記号は、その音と同じ音名の高い音、もしくはその音と同じ音名の低い音を演奏するように指示する記号です。(音名はドレミファソラシドのこと)
真ん中の「ソ」にオクターヴ記号が書いてあったら、1個上の「ソ」もしくは1個下の「ソ」を演奏する。
5線記譜法が定着してよかった!
世界には5線記譜法以外の記譜方法で書かれた楽譜があります。
そして、現在もその記譜法が使われている分野も多くあるんですよ。
日本では雅楽やお琴などの古楽器の楽譜ですが、ハッキリ言って全然解読できません!
読める人は本当にスゴイ!
それは見慣れないせいもありますが、とにかく抽象的で分かりにくいということが挙げられます。
「あっ!だから簡単な西洋音楽の5線記譜法が使われるようになったんだな!」と納得したのでした。
スペインが生んだ「ギター音楽の先駆者」ナルシソ・イエペス
ようこそ!ブーです。
今日は、「ギター音楽の先駆者」ナルシソ・イエペスを紹介します。
イエペスってどんな人?
Narciso Yepes(ナルシソ・イエペスもしくはナルシソ・ジェぺス1927年11月14日-1997年5月3日没)はスペイン出身のギタリスト、そして作曲・編曲家です。
24歳の若さで任せられた、映画「禁じられた遊び」の作曲・演奏で有名になり、
「音の可能性」を最大限に引き出すことができる10弦ギターも生み出しました。
音楽活動が尋常じゃない!
イエペスさんは常人にはマネできない精力的な音楽活動を行っていました。
演奏公演では世界各地をまわり、年間約120回にも及ぶ演奏活動を30年近く続け、日本だけでも1960~1996年までの間に17回も来日しているんですよ~。
しかも演奏公演に加えて、レッスンによるギタリストの育成も行なっていました。
日本国内にも弟子が何人かいて、そう考えると他の国にも必ず弟子がいたハズだから、かなりのレッスンをこなしていたいたことになりますね。(汗)
その他にも、録音したレコード枚数が50枚を超えてると言うんだから「いつレコーディングする暇があったの!?」と驚きしか感じません。
そして、そんな精力的な活動ができた理由が本当にスゴイので挙げていきます。
演奏できる曲の種類がものすごく多い
クラシック曲の時代では、バロックから近代・現代にかけての曲が演奏できました。
(ほとんど全部の時代のような気が…)
そして、練習曲集やカタルーニャ地方の民謡曲集、ラテン系の作曲家の近代・現代作品、自分が作った曲や編曲した曲など、とてつもない数のレパートリーを持っていたんです。
そのレパートリーの多さから20枚組のCDセットが販売されています。
もちろん曲のかぶりは一切無く、数えたら全部で207曲もありました。
とてもじゃないけど1日では聴き終わらないですね…。(ヒェ~!)
演奏自体のバリエーションの豊富さ
ソロ演奏だけでなく他の人との共演も行なっていたので、演奏形態のバリエーションが豊富でした。
古楽器であるリュートの演奏や、ギターでの歌の伴奏、そしてオーケストラとのコンチェルト(協演)、弟子とのギター2重奏、「トリオ・イエペス」としての親子共演など、
どれだけオールマイティーにこなせるんだよ!って感じですね。
演奏家としての意識の高さ
イエペスはギターの魅力を演奏で表現していましたが、ギターという楽器そのものには満足していませんでした。
ギターはピアノのような豊かな音や大きさが出せない、改良すればもっといい音が出るはずだ、と思っていたんです。
そのため「正確だけど自然な表現」が出来るように10弦ギターを構想して、著名なギター製作者のホセ・ミラレスと一緒に作りました。
ギターは通常6本の弦が使われていて、10弦ギターはその通常の弦のならびに低音部を4本足した作りになっています。
音は増やした弦の数だけ多く共鳴するので、響きや大きさが増幅して音の可能性を最大限に引き出すことができるという構造です。
ですが、良く響く分だけ音がにごってしまい、演奏することが難しい楽器と言えます。
さらには全身の筋肉の動きを研究することが、演奏上で左右のなめらかな指運びの技術(運指)や、曲を理解してどれだけロマンティックに演奏できるか(音楽的展開)ということに繋がるということを発見し、
これまでに無かった、ギターの新しい演奏技術の進歩を自ら体現して見せてきました。
なんて心が広くてお茶目な人なんだろう
彼の有名なレパートリーは「アルハンブラの思い出」や「アランフェス協奏曲」、そして「禁じられた遊び」です。
その演奏も素晴らしいですが、演奏家としての心構えというか人間の度量が違うなぁ、と思ったエピソードがあります。
こちらをご覧下さい。 ↓
ブーが素晴らしいと思ったのは、日本語がたどたどしくてカワイイということではなくて、演奏をやり直してくれたことです!
演奏会とは演奏家にかなりの緊張を強いるものなので、曲を弾き始めたら「このままの流れで演奏を続けたい」と思うのが普通なのに、やり直してくれるなんて神対応過ぎる…。
映像は無いですが、他にもエピソードがあります。
ある演奏会で最後の曲(演奏会の曲目構成として人気である「禁じられた遊び」を最後に持ってくるのが常だったらしい)が終ったあとにイエペスさんはこう言いました。
「オヤスミナサイ!」
そしてお客さんの前で、演奏する際に使っていた足台を折りたたみ、まるで『自分は片付けも済んだんだから、皆さんも早く帰りなさいね~』と言わんばかりに、ステージをすたすた歩いてそのまま舞台袖にさがって行きました。(お茶目!)
その後もしばらく期待の拍手は鳴り止みませんでしたが、「オヤスミナサイ!」の言葉通りにアンコールは無かったそうです。
一般的な演奏会ではあまり起こらないような出来事ですが、こういった笑える逸話はイエペスさんの
「芸術は神の微笑である」
という言葉を聞いたら、普通の出来事に思えちゃうんだから不思議だなぁ。
「現代クラシック・ギター奏法の父」アンドレス・セゴビア
ようこそ!ブーです。
今日は、ギターの名手で「現代クラシック・ギター奏法の父」と呼ばれたアンドレス・セゴビアという人物を紹介します。
セゴビアってどんな人?
Andrés Segovia(アンドレス・セゴビア1893年2月21日-1987年6月2日没)は、スペイン南部出身のクラシックギタリストであり作曲・編曲家です。
94歳まで生きたのは指を良く動かしたからでしょうか…。
セゴビアの人柄は優しく、おおらかでお茶目、そして女性にはとびきり甘~い人でした。(笑)
そして服装は紳士的でオシャレで、パナマ帽とパイプが良く似合うんだな!
彼の成し遂げた大きな功績
昔は、ギターってコンサートホールには向かない、田舎くさい酒場の音楽とバカにされていたんです。
そのイメージを変えてピアノとかヴァイオリンのように、クラシック音楽のコンサート楽器として迎えられるように尽力し、見事成し遂げました。
ギタリストとしてだけではなくて、自ら作曲や編曲をしてギター用の名曲を増やしその素晴らしさを猛アピールしたり、また自分の演奏技術の向上のためには努力を怠らない努力家で、
自分の努力だけでなく、後世のギタリスト育成のために指導者として公開レッスンなども精力的に行っています。
それはギターを愛し、「ギターが世界中で演奏され、音楽学校で学ばれるような楽器になること」を夢見ていたからです。
また、ギターという楽器自体の改良にも取り組み、現在のクラシック・ギターとして知られているデザインを編み出したことで、従来のものより少し大きくして奥行きのある大きな音が出せるような楽器を造りました。
従来の弦の長さが650mmだったことに対して、改良したものは665mmと15mm伸ばし、それに伴ってボディの厚みもわずかに増やすことでバランスを取ったんです。
そして、響きもクリアになるように、より良い木材とナイロン弦を利用しました。
これが今「普通サイズのギター」の基準になっています。
セゴビアは、日本贔屓で生涯で4回来日しています。
贔屓というわりにはちょっと少なく感じるかもしれませんが、1回の来日のスケジュールは演奏会だけではなく、スタジオ収録や取材を受けたり公開レッスンを行うなど、とても充実したもので、
これを他の国でもやっていたため日常は過密スケジュールでしたが、そのおかげで古い時代のものでも映像や音源が残っているんですよ。
これだけギターのために人生を捧げ、実績を残したセゴビアを、音楽評論家や音楽史研究者そしてギター奏者は「現代クラシック・ギター奏法の父」、「レジェンド・オブ・ギター」と呼んでいます。
セゴビアの演奏
セゴビアの演奏は、亡くなった今でも映像や音源が残っているので、世界中の人を魅了し影響を与え続けています 。
それは彼が、独特の間合いや細かな強弱、繊細なビブラートなど卓越した技術を持っていたからです。
彼は手がものすごく大きいですが、それに反して繊細な動きができたので逆に他の演奏者よりも有利でした。
右手のタッチは、弦を指の腹ではなく爪ではじくので無駄な力をかけることが無く、柔らかくてしなやかだけど透明感もある豊かな響きが出せます。
それは、まさにモノクロをカラーにしたような、クリアで耳に心地いい演奏です。
左手はセーハという、人差し指で複数の弦を押さえながら弾く難しい奏法をさりげなく使い、ビブラートも細かく弾き分けることによって、他の人では出せない独特の音の揺らぎが出せました。
このセゴビアにしか出せない豊かな音は「セゴビア・トーン」と呼ばれています。
演奏できるだけで幸せ
セゴビアは、本当にギターを愛した人で
「客観的に言って、ギターは人類が創造した中で最も美しい楽器だと思う。」
と語っているくらいゾッコンです。
ですが、いくら自分が好きでも世間からは良く思われない時代に生きた人なので、その苦労は計り知れないものです。
セゴビアは、4歳の頃に街で出逢ったフラメンコのギターに魅せられて独学で学んでいました。
ところが家族からは妨害され、聴衆には「酒場の音楽」とバカにされます。
そんな風に人に見下されながらも必死に頑張ってきたんです。
さらに、車のガラスに頭から突っ込む大事故に遭い、失明の危機にあったときも
「失明してもギターを弾き続けたい」
という気持ちを忘れずにリハビリに励みました。
彼の演奏が人の心に残るのは、こういった気持ちの強さや
「ギターを弾くときは夢を見るように弾く」
といったように、ギターを弾けること自体が幸せなことだと考えていたからでしょうね。
ブーもそう思う!
好きなことは、できるだけで幸せという気持ちを忘れないようにしよう!
ピアノは「調律」が大事!ピアノのメンテナンス方法。
ようこそ!ブーです。
今日はピアノのメンテナンス方法として、ピアノの命ともいえる調律を説明します。
調律とは何?本当に必要なの?
調律は、演奏する前やその準備として楽器の音を決められた高さに合わせることです。
楽器全般に使われる用語で「調律」の他に「チューニング」とも言い、音を合わせるための作業やメンテナンスなどをこう呼びます。
決められた高さとは、「ラ=Aの音はヘルツ数440Hzか442Hz」と言った風に定めてしまうことです。
「ラ」の音は調律時の音の基準となり音叉やチューナーで確かめることができ、それを基準にして耳に心地好い音の幅や、音律を使って周りの音を整えていきます。
もし音の基準を守らなかったり調律をしなかったら、演奏のときに音がバラバラになり、楽譜に書いてある音を正確に再現する事ができません。
つまり、音楽として成り立たなくなってしまうんです。
そうならないようにするために、楽器を調律することは必要な作業になります。
そのため、ほとんどの楽器は慣れれば簡単に調律の作業ができる仕組みになっていて、
例を挙げると、オーケストラがコンサートの演奏前に「ギコギコ・プープー・ザワザワ」やっているあれが調律=チューニング作業です。
弦楽器であれば弦の張り具合を変えることなどで、金管楽器であれば吹き具合や吹き口の調節などで音を変えることができ、演奏のたびに調律しているとも言えます。
しかし!ピアノは他の楽器と違って、プロのピアニストやスゴイお金持ちの人しか演奏のたびに調律することはできません。
なぜなら、他の楽器に比べて鍵盤の数が多い分だけ見る場所も多く、時間は早くても1時間以上はかかるし、専用の器具を持っていても調律自体が難しく素人では簡単にできないからです。
ピアノの調律は「調律師」さんにお願いしよう!
ピアノの調律は簡単にはできないので「調律師」という調律専門の職業があり、
日本では会社に所属している人と、所属していない人をあわせて約6000人ほどの調律師さんがお仕事をしています。
海外の「調律師」は、英語圏の国でPianotunerピアノチューナーと呼ばれ国家資格はありませんが、ドイツなどのマイスター制度がある国では資格を取得する事もできます。
そして海外では有名なピアノメーカー専属の人がほとんどに対して、
日本は専門学校がいくつもあって人口の割合的に調律師の人数が多く、一般家庭でも頼めば「調律師」さんに来てもらえて、これって世界的に見ると結構スゴイ事なんですよ~。
調律の仕方
手順を書きますが、素人がやったら取り返しの付かない事になるので絶対にマネしないで「調律師」さんに頼んで下さい!
まずは、ピアノの上や周りに何も無いように、片付けてから作業を始めます。
そして、ピアノの全体を点検します。鍵盤の押し具合、ペダルの踏み具合、音など。
調律専用の道具は取りやすいように近くの台などの上に、並べて置くようにしましょう。
そして蓋や鍵盤など、調律のジャマになるものを外してピアノを分解していきます。
外した部品は床に置きますが、そのときは床を傷つけないように厚めの布やマットを敷きましょう。
ピアノは普段開けるようなことが無いので、長年のホコリが溜まっているハズなので、キレイに掃除していきます。
細かいところは小さいホウキ(柔らかいもの)などで掃いたり、部品が落ちてないか確かめてから掃除機などで吸い取りましょう。
外した鍵盤は専用のクリーナーで丁寧に拭きます。
あとはピアノの中もキレイに拭き、鍵盤を元の位置に戻しましょう。
戻す時は、弾いたときの重さや沈み具合(タッチ)を確かめて間に挟むクッションを調節します。
そしてペダルや弦、その他の構造(アクション)の劣化具合を確かめ、必要であれば交換し、サビなどが付いているだけであればキレイに磨き上げましょう。
次に弦を叩くハンマーの具合を確かめて、フェルト部分が硬くなったり・弦の跡が付きすぎていたら張り替え、換えるほどでなければヤスリで削ったり・金属でできたブラシなどで突き刺したりして軟らかくします。
こうしてやっと、弦を調節して音を整えることができる準備が整いました。
音を合わせるときには、音同士が共鳴して邪魔になるので、弦の間にフェルトを差し込んで響かないようにしましょう。
音は真ん中の「ラ」の音を基準にして、鍵盤の中間あたり(中音域)から合わせていきます。
音叉やチューナーなどを使って音を確かめながら、調律用の工具を使って締めたり緩めたりして整えていきましょう。
音を完璧な比率の並びで作る事はできないので、最終的には演奏者や調律している人の好みや耳の具合で決めなければいけません。
1番大事な部分なので、細かく調節していきます。
そして音が全部整ったら蓋を閉じますが、ピアノは湿気が多いと弦が緩み音がズレてきてしまうため、必要であれば除湿剤の袋などを入れることもあります。
最後にまわりをキレイに拭いて、専用のクリームなどを塗ってツヤを出し、完成~!
と言った流れですが、くれぐれも絶対にマネはしないで「調律師」さんに頼んで下さい!
なので、私たちができる事と言えば普段からピアノのまわりをキレイにして、ピアノ自体を専用のクリーナーなどで拭いておき、少しでもおかしな所があったらスグに「調律師」さんを呼ぶ事です。
ですが、調律は免許を持っていなくても「ピアノ調律技能士」と名乗らなければ、調律師として仕事をすること事態は違法ではないので、そういう人に頼まないように注意しなければいけないけません。
ピアノの構造をきちんと把握していなくて作業のときの手順に抜けも多く、満足のいく仕事はしてもらえないかもしれないので、ちゃんと調べてから頼むようにしましょう!
調律師さんはスゴイ!
ブーの知ってる調律師さんは、本当に細かいところまで調節してくれて、いつもは普通に弾いているピアノが、まるで自分用に特注されたかのような仕上がりに!
そして、ピカピカキラキラになったピアノは見ているだけでウキウキしますし、そんな『ステキピアノ』だったらいつまでも練習し続けられて、まさに幸せの連鎖です。
最近は、あんまり弾いていないのでほったらかしにしていますが、機会があったらまた「調律師」さんに調律を頼もうと思います。
音符の意味と種類。
ようこそ!ブーです。
今日は音楽の基本である、音符の意味と種類を説明します。
音符や休符のおかげで音からリズムとメロディが生まれ、それを基準にハーモニーが作られるので、現在使われている西洋音楽ではとても大事な基本の記号です。
音符の意味
音符とは、楽譜に書いたときに音の高さ・時間的な長さを目で見てわかるようにする記号で、英語ではNoteノートと言います。
イロイロな時間の長さに対応した種類があり、音価という単位を使ってどれくらいの長さで音が鳴るのかを計ることができるんです。
「音価」の説明はこちら↓
音符の形
音符は、音価によって書き表される形が変わり、短くなるにつれて線(符尾)が増えていく事が特徴です。
符頭(たま)
白まると黒まるの2種類があります。
楽譜に書くときには、真ん丸じゃなくて少し斜めに書くと見やすいです。
符幹(ぼう)
符頭に寄り添わせて書きます。突き刺してはいけません。
5線の真ん中より下だったら右側で上向きに、5線の真ん中より上だったら左側で下向きに書くことが多いですが、楽譜全体のバランスをみて臨機応変に上下を変えても良いです。
符尾(はた)
1つの音だけであれば、旗のようになびかせて書きます。
同じ種類・同じ音価の音符は、符尾の部分を繋げてまとめる事(連桁)もできます。
4分音符より長い音価の音符には使われません。
音符の種類
他の音符と比べるときに便利な、4分音符が基準と思っている人が多いですが、実際には音符の基準は全音符です。
全音符は楽譜の最小単位の1小節をすべて使った一杯の長さで、拍子が変わったら全音符のみ音価が変わるときがあります。
普通に使われる音符(単純音符)の種類
長さ=音価です。
2分音符は、全音符の2分の1の長さ
4分音符は、全音符の4分の1の長さ
8分音符は、全音符の8分の1の長さ
16分音符は、全音符の16分の1の長さ
32分音符は、全音符の32分の1の長さ
64分音符は、全音符の64分の1の長さ
128分音符は、全音符の128分の1の長さ
256分音符は全音符の256分の1の長さ
128分音符が使われている例は、ベートーヴェンのソナタ「悲愴」や、超絶技巧を得意としたアルカンの作品などが有名です。
256分音符では、やっぱりベートーヴェンがピアノコンチェルトなどで使っている例があります。
あまり使われない音符(単純音符)の種類
人間が演奏するには不可能なことが多いので使われる音符は限られ、128分音符より音価が短い音符を目にすることは少ないです。
ですが、音符の種類は数学的に考えると無限に存在する事ができます。
そのため、1024分音符はAnthony Philip Heinrich作曲の「Toccata Grande Cromatica」に使われてたり、
4096分音符は、コンピューター楽譜作成ソフトウェア「Finaleフィナーレ」で使える最小音価を持った音符として存在しています。
他の例では65536分音符が、ジョン・スタンプ作曲のパロディ作品「Faerie's Aire and Death Waltz妖精のエアと死のワルツ」に使われていますが、この作品は演奏不可能で美術品の一例とされていて、楽譜は絵画のように壁に飾られる事が多いです。(笑)
1073741824分(2の30乗)音符は、コンピューター楽譜作成ソフトウェア「GNU Lily Pondグニュー・リリー・ポンド」で使える最小の音価を持った音符として存在しています。
付点音符
付点音符の役割は、ちょっと音の長さが足りないときに点を付けることで、音符を書き足すこと無く必要な長さの音価が補える記号で、3種類あります。(例は4分音符で書きます)
付点音符は、「音符+半分=1+0.5」の計算になり、音価は1.5倍です。
複付点音符は、「音符+半分+半分の半分=1+0.5+0.25」の計算になり、音価は1.75倍になります。
3重付点音符は、「音符+半分+半分の半分+半分の半分の半分=1+0.5+0.25+0.125」の計算で音価は1.875倍となり、
超絶技巧の曲では細かい音符で刻まれるリズムが必要不可欠なので、より細かい3重付点音符が使われる事があります。
付点音符で付けられる「点」は、必ず符頭の右側に付けられますが、
音が線の上にあったとき、同じように線の上に小さな点を書くと見ずらいので、その場合は上か下の線の間に点を書きましょう。
連符(連音符)
普通の音符は、
全音符=2分音符2個分=4分音符4個分=8分音符8個分=16分音符16個分…
の音価が基準となります。
ですが、この基準よりも数の多い音価を使いたいときに、同じにするため連符が使われるんです。
演奏するときには、「ただ音が繋がっている連桁」と「音価を同じにする連符」を見分ける事ができなかったら、リズムが合わなくなってしまうので注意しましょう。
音符の上に数字が書かれてあるのが連符の目印で、連桁していればまとまっているので書くときにはカッコが必要ありません。
全音符よりも長い音符
音符の基準となる全音符よりも長い音符があります。
倍全音符は、全音符の2倍の長さ。
形は白まるだけで全音符にとても良く似ているため、見分けやすいように他の音符と違って形にいくつか種類があります。
全音符よりも長いけど、今は使われて無い音符
現在使われている楽譜の書き方が確立する前に使われていた音符なので、今は使われていませんが、音符の基礎になった記号です。
楽譜の基準によって長さ・音価が変わる性質があります。
Maxima(マクシマ、またはマキシマ)は、もっとも長い音価です。
およそ全音符の8倍の長さと言われていますが、それより長い場合もあります。
Longa(ロンガ)は、およそ全音符の4倍の長さの音価です。
Brevis(ブレヴィス)は、ロンガの2分の1、もしくは3分の1の音価です。
Semibrevis(セミブレヴィス)はブレヴィスの2分の1、もしくは3分の1の音価です。
Minima(ミニマ)は、古い楽譜の中で1番短い音価を持っています。
セミブレヴィスの2分の1、もしくは3分の1の音価です。
楽譜のコンピュータ化
コンピュータ化が進んだ現代では、楽譜作成用のソフトウェア(コンピュータを働かせるためのプログラム)を使って作曲ができるようになり、出版業界などでは活用されています。
手で書き込むよりも線や幅を正確に書くことができるし、作成途中でもボタン1つで演奏までしてくれるので、とても便利です。
「手書きの方が味がある」とか「楽譜もアートだ」といったような、こだわりがある人は別ですが、そうでなければ活用してみよう!