吹奏楽の名曲『宝島』
ようこそ!ブーです。
今日は、吹奏楽の名曲「宝島」を紹介します。
この曲を知っている人の多くは吹奏楽経験者だと思いますが、ブーは中学・高校とピアノに熱中していたので、吹奏楽を専門的に学んだことはありません。
そんな吹奏楽初心者のブーでも、この「宝島」という曲はスゴイ魅力を感じる名曲です。
最近では「響け!ユーフォニアム」というアニメにも取り上げられているほどなんですよ!
(コンサート部分だけ観たのですが、アニメで楽器の演奏を表現することは難しいのに、忠実に再現されていてスゴイと思いました。)
作曲
実は、「宝島」という曲は吹奏楽の為に作られたものではありません。
元々は、T-SQUARE(ティー・スクェア、旧名THE SQUARE)という日本のフュージョン系インストゥルメンタルバンドの作品で、原題はローマ字表記で「TAKARAJIMA」です。
フュージョンというジャンルは、ジャズをベースにしてロックやラテン、R&Bそして電子音楽などを融合(フューズ)させた音楽のこと。
Instrumentalインストゥルメンタルは、器楽曲という意味で、カタカナ表記では「インスツルメンタル、インストルメンタル、インストゥルメンタル、インストゥメンタル」といろいろあり、統一はされていません。
略して「インスト」と呼ばれます。
このグループは、1976年から活動しているので何回かメンバーの入れ替わりがありました。
現在は、ギター担当の安藤正容さん・サックス担当の伊藤たけしさん・キーボード担当の河野啓三さん・ドラム担当の坂東慧さんの4人で活動しています。
T-SQUAREの作品で1番有名なのは1987‐1998年にフジテレビで放送されていた“F1グランプリ”のテーマ曲で使われた「TRUTH」という曲です。
(運動会の徒競走やリレーなんかで聴くことが多い印象)
その次に挙げられることが多いのが、この「宝島」です。
作曲したのは、旧メンバーでキーボードを担当していた和泉宏隆さんですが、すでに脱退されています。
それでも、グループがブレイクするきっかけとなった曲や代表作と呼ばれているものの多くを作曲した重要な人物で、脱退した今でも、たまにT-SQUAREのコンサートなどにゲストとして出演することがあります。
彼が作曲した「宝島」に使われている楽器、ウインドシンセサイザーという近未来的な電子楽器はT-SQUAREが広めたと言っても過言ではないでしょう。
中央で演奏している、クラリネットのような楽器がウインドシンセサイザーです。
何と言ってもこの曲はノリが良く、ドラムの人とかメッチャ楽しそうですよね。
「宝島」というシンプルな曲名ではありますが、曲を聴くと夢や冒険が詰まった名曲なので本当によく合っている良い題名だと思います。
編曲
吹奏楽版の「宝島」は、作曲家であり吹奏楽音楽の巨匠だった真島俊夫さん(1949年2月21日‐2016年4月21日没)が編曲をしました。
すでに人気があって完成されていたこの曲を編曲するなんて、とても勇気のいる事ですよね。
ですが、真島さんは亡くなる1年ほど前の演奏会で 「宝島」について、こんな風に語っています。
吹奏楽をやっていた人に出会うと『宝島って曲を知ってる?』と聞くんです。
そうすると「知っています!吹きました~!」と言ってもらえます。
『アレをアレンジしたのは僕です。』というと名刺代わりになる曲です。
ヒットした曲ではありますが、自分の曲ではないから売れた割りには僕に印税は入ってこないんですね。(笑)
でも、これだけ演奏されていればアレンジャー冥利に尽きます。
編曲者として、これほど幸せなことはないですよね。
吹奏楽の「宝島」
吹奏楽曲に編曲しているため、キーボード(ピアノ)のソロパート部分がアルトサックス(サクソフォーン)に代えてあります。
その他にも、吹奏楽版のオリジナルから編曲(編曲の編曲?)したものではこのパートが、バリトンサックスやトランペット、そしてフルートなんてこともあるみたいで、楽器の特性ごとに違った「宝島」を楽しむことができます。
もちろん本家のT-SQUAREの演奏も大変素晴らしいですが、吹奏楽だと人数の分だけ音に厚みが出て良いんですよね。
上手に演奏できていなくても、学生が演奏するのを聴くと『青春だなぁ…』という感じがして胸にこみ上げるものがあります。
学生の演奏ではありませんが、この動画は編曲者の真島俊夫さんご本人の指揮なので選びました。
真島さんが生きている間に、生のコンサートを観に行きたかったです。(泣)
好きなものが偏ってる?
本当に感動的でいい曲だと思ったので、今回「宝島」について調べてみたのですが、行き着いた先がまさかフュージョン音楽だとは…。
やっぱり『好きなもの+好きなもの=最高』になるんだなと、改めて痛感いたしました。
過去の記事で「高中正義」さんや「カシオペア」の方々など、フュージョンというジャンルの音楽家を紹介させてもらいましたが、まさか「宝島」の原曲もだなんて夢にも思わなかったブーなのでした。