雨の日にオススメの曲!【その②】
ようこそ!ブーです。
前回に引き続き、雨の日にオススメの曲を紹介していきます。
【その①】はこちらから↓
東洋の湿気が多くてどんよりとしたこの季節でも、ステキな音楽を聴いて情緒が感じられると気分も多少は晴れるはず!
是非、お気に入りの曲を見つけてみてください!
舟歌(チャイコフスキー)
詩からインスピレーションを得てチャイコフスキーが作曲したピアノ曲集が「Les Saisons四季」です。
四季を通じて1年を12ヶ月で分けた曲集なので全12曲で構成されています。
その中の6月の曲として書かれたものが“Barcarolle舟歌”です。
人気のある曲なので器楽曲にも編曲されています。
物悲しいゆっくりとしたメロディは、気だるげな様子で櫂を持ちユラユラと舟を漕ぐ船頭さんの様子を良くとらえています。
船に揺られているようなゆったりとしたリズムなので、雨の日の夜に聴くとよく寝れそうですね。
練習曲 第3番 作品10の3(ショパン)
ショパンの全部で27曲あるエチュード(練習曲)の1曲で、通称『別れの曲』です。
コロコロ変わる音の速さは寂しい心の内を表しているようで、聴いているとギュッと胸が締め付けられます。
ショパン自身も「これ以上に美しいメロディは作ったことがない」と語っているほど、繊細で美しい名曲です。
この曲を聴きながら、雨の中お散歩してみるのも風情があって良いと思います。
練習曲 第12番 作品25の1(ショパン)
こちらも27曲あるエチュード(練習曲)の1曲で、通称「エオリアンハープ」といいます。
甘美な響きを持った高音のメロディと、雲のように広がりがありフワフワとした伴奏が美しい曲です。
雨のパラパラとした感じにも似た音の粒が使われているので、雨の日に聴くにはピッタリではないでしょうか。
ノクターン作品9の2(ショパン)
Nocturne,op.9-2
この作品はショパンのノクターン(夜想曲)の中で、もっとも有名で人気のある曲です。
この曲は繊細な響きが特徴なのでシットリとした雰囲気によく合います。
雨の日の定番といえば読書ですよね?
この曲なら、邪魔にならず良い気分で本が読めると思いますよ。
組曲「動物の謝肉祭」より“白鳥”(サン=サーンス)
サン=サーンスの作品『Le carnaval des animaux - Grande fantaisie zoologique 動物の謝肉祭(動物学的大幻想曲)』は全部で14曲あります。
「動物の謝肉祭」の中で1番有名なのが、第13番目の曲となるこの“白鳥”です。
水面をゆったりと優雅におよぐ1羽の白鳥がイメージできる美しい曲です。
雨の日の夜に、夜景を楽しみながら聴いてみるのもステキだなぁ…。
組曲「動物の謝肉祭」より“水族館”(サン=サーンス)
「動物の謝肉祭」は他の作曲家をバカにするためのパロディとして作られた曲も入っているので、サン=サーンスが生きている間は演奏を禁じていたというエピソードつきの作品です。
第7曲目の“水族館”はパロディではなく、大きい水槽の中を魚がユラユラ泳ぐ様子を不思議な雰囲気で表しています。
異世界へと連れて行ってくれそうな不思議な響きですよね。
雨が降った後の湿度が高くて蒸し暑い日に聴けば、ひんやりした気分になれるハズ!
5つの小品op.75 (シベリウス)
モミの木は一年中葉っぱが枯れることなく、青々と繁り続けることからフィンランドでは「永遠の命」の象徴とされています。
低音で演奏されるしっかりとしたメロディ部分は、森の中で霧や雪に囲まれボンヤリと佇む大きな大きな樅の木の「永遠の命」を思わせるドッシリとした様子が感じられます。
高音でキラキラと鳴る音の粒は、樅の木の細かい葉っぱに付くキラキラした水滴や氷の粒、北欧に吹く冷たく厳しい風を想像することができるでしょう。
雨が降った後の湿度が高く蒸し暑い日でも、北欧の雰囲気漂うこの曲を聴けば涼しい気分になれるのではないでしょうか。
吟遊詩人(シベリウス)
ハープの音や幻想的なハーモニーが美しく、薄暗い雨の日に聴くと雰囲気の出る曲です。
交響曲 第5番 第4楽章(マーラー)
交響曲 第5番は作曲家マーラーの絶頂期に書かれた作品といわれ、この第4楽章は特に人気があり、その甘美さや聖母を思わせるような粛々とした様子から「愛の楽章」という愛称もあります。
雨が降る中、母親を求める幼い子どもがトボトボと歩いては不安にさいなまれて立ち止まるような、胸が締め付けられるメロディなので、「愛の楽章」というよりは「愛を渇望する楽章」だと思うんですけどね…。
ハープと弦楽器だけで演奏される甘美な響きと、アダージェットという速度記号が使われ非常に遅く演奏されることで、より感動を呼ぶ仕様になっています。
雨の日は、気分が落ち込む方が多いのではないでしょうか?
そういう時は無理して明るく振舞うのではなく、一旦落ち着くために、こういう心が揺さぶられる曲を聴いて気持ちをリセットすることがオススメです。
虹のかなたに(ハロルド·アーレン)
「Over the Rainbow 虹のかなたに」は、1939年に公開されたミュージカル映画「オズの魔法使い」で使われた劇中歌です。
『虹色に輝くアーチの先にある世界へ行くことを夢見ている』部分はぬくもりを感じる音の響きで、『その願いが叶わないかもしれない』という不安な気持ちは少し切ないメロディで表現しています。
お天気雨のときは『雨が上がったら虹が出るかもしれない』とワクワクした気持ちになるので、この曲がよく合うのではないでしょうか。
雨に唄えば(ナシオ・ハーブ・ブラウン)
原題は「Singin' in the Rain」、1952年に公開されたミュージカル映画『雨に唄えば』のテーマソングとして有名ですが、映画を観たことがない人にも広く知られています。
唄っているのは、 ジーン・ケリーというアメリカの俳優さんです。
映画史に残る名シーンで使われているのがこの曲で、雨にぬれてもお構いなしにタップダンスを踊りながら唄う姿は清々しく、雨のネガティブな印象を180度変えてくれます。
雨の日でも、この陽気な歌を聴けば楽しい気分で過ごすことができるでしょう。
紹介しなかったけど…
他にも雨や水、虹などをテーマにした曲はいろいろあります。
ですがその全てがシトシトと降る情緒のある雨音や、美しい表現のものとは限りません。
自然現象を音楽で表すのですから、激しく降る雨音や雷などの表現も入ります。
そうすると、私の好きな雨のイメージではなくなってしまうんです。
なのでクラシック曲で雨と言ったら『ショパンの“雨だれ”』が上位に食い込むのに、今回は紹介しませんでした!(笑)
ショパン、ごめんね!