ブー先生の音楽教室

学校では教えてくれない、音楽のことを書いています。

私は音楽オタクで「トリスタン和音」が好きな音フェチです。

ようこそ!

音楽オタク音フェチのブーです。

 

今日は、そんな私を虜にする「トリスタン和音」を紹介します。  

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音楽オタク

オタクとは

嗜好性の強い趣味や玩具の愛好者の一部が二人称として「お宅」と呼び合っていたことを揶揄する意味から派生した術語です。

 

明確な定義があるわけではなく、現在はより広い領域のファンを包括しており、その実態は一様ではありません。

 

何某かの分野に熱中・没頭している人物を指して、その分野を接頭詞として「○○おたく」と呼んだり、自ら名乗る場合があります。

 

音楽という嗜好性の強い趣味を愛好し、熱中している私は「音楽オタク」ということですよね。

 

でも、熱中できることがあると楽しいのでオタクで嬉しいです。

 

皆さんはどんなことに熱中していますか?

 

 

 

音フェチ

フェチは略語で、正式にはfetishismフェティシズムと言います。

 

様々な物品・現象に「個性的」な執着を見せたり、性的興奮を示す傾向を指す俗語の一種です。

 

少し前に『スクイーズ』や『無限○○系』のおもちゃが流行っていたと思いますが、あれらは感触によるフェチを上手く利用した商品ですよね。(私も大好きです。笑)

 

そして、いま巷では『音フェチ動画』というものが流行しています。

 

こういう動画です。↓

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私達がこういった特定の物事や音を『心地良い』と感じることには理由があり、その科学的根拠を表したものを「ASMR」と言います。

 

ASMRとは「Autonomous Sensory Meridian Response(自律感覚絶頂反応)」の略で、ある刺激が引き金になって起こる、頭皮や首、肩にかけてのゾクゾクする感じや心地よいと感じる現象のことです。

 

「見て・触れて・聞いて・嗅いで・味わって」といった風に、生理的反応として感じ取ることのできる感覚(五感)のほとんどがASMRと言えます。

 

フェチとASMRが混同されることがありますが、ASMRによって引き起こされる癖になる感覚がフェチに繋がるということです。

 

 

 

私を虜にする「トリスタン和音」

皆さんは、どのような音がお好きでしょうか?

 

私は、クラシック音楽をよく聴いているのでさまざまな物の音を聴く機会があり、その中で楽器や歌声などに関係なく、ある特定の「音の響き」が異様に好きだということに気が付きました。

 

その特定の音の響きは「トリスタン和音」という和音です。(和音は、音と音が重なりあったもの)

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この和音は、ワグナーというドイツ出身の作曲家が生み出したオペラ作品「トリスタンとイゾルデ」で使われたことで有名になったものです。

 

動画の冒頭に続けて出てくるメロディに寄り添った、官能的な音の響きが「トリスタン和音」です。

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それまでにもこの和音は存在していましたが、斬新な音の響きだったため意図的に使われることは少なく、もし使われていても気付かれない程度のアッサリとした使われ方でした。

 

ですが逆に「トリスタンとイゾルデ」では、この和音を強調するように使っています。

 

なので、この曲が発表されたときには理解されず、『調性音楽の崩壊』や『和音の危機』といったように評論家などからは批判的な意見が数多く寄せられました。

 

とはいえ、このオペラ自体が『愛と死』をテーマにして、人間の本能や自然の摂理を官能的に描いた作品で、曲全体にロマンチックな雰囲気も漂う名曲なので、現在では人気のある1曲です。

 

不安定なトリスタン和音が使われるので、この曲ではより一層『人間の欲深く生々しい感情』を音から感じとることができ、聴いているだけでゾクゾクしてしまいます。

 

この和音を知ったのは高校生のころだったのですが、官能的な音の響きに一瞬で心が囚われてしまいました。

 

ですが、和音には色々な種類があり、人それぞれに心地良いと感じる和音は違います。

 

違いが楽しめるからこそ、音楽って面白いんですよね。

 

是非あなたも、好きな和音を探してみてください。

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