みんなで楽しめる手遊び歌「アルプス一万尺」の謎?
ようこそ!ブーです。
今日は、子どもの頃からお馴染みの手遊び歌「アルプス一万尺」を紹介します。
どんな曲?
絶対、聴いたことある曲ですよね!
歌詞は地域によって若干違うようで、ブーが使っていたのは
「アルプス一万尺 小槍の上で アルペン踊りを さぁ踊りましょ! ランラランラン ランランランラン ランラランラン ランランラン、ランラランラン ランランランラン ランランランランラン ヘイ!」
という歌詞です。ランラン言いまくりだな。(笑)
でも、この曲が日本人の作曲ではなく、歌詞もあとから勝手に付けたものだって知ってました?
「アルプス一万尺」の原曲、アメリカ民謡「Yankee Doodle」ヤンキー・ドゥードゥル
この曲はアメリカの民謡で、独立戦争時の愛国歌です。
1853年黒船に乗って日本にやってきたペリー提督が、上陸時の行進曲として使いました。
ところが「作曲者不明、作詞者はリチャード・ショックバラと言われている」といったようにルーツはよく判っていません。
そして原曲の歌詞の意味は「アルプス一万尺」とはまったく関係無い内容です。
Yankeeは「米国北部の人、米国北軍の兵士、一般にアメリカ人の俗称」のことで、日本で言う「あの兄ちゃんヤンキー(不良)やな」っていうのとは違う意味をもっています。
Doodleは「まぬけ、落書き」です。
合わせると、「まぬけな兵士」か「まぬけな北部のやつ」ってところかな。
「マヌケなヤンキーが、子馬に乗って町へ行った。帽子に羽根を一本さすだけで、マカロニと呼んで洒落男気取り。
ヤンキードゥードゥル、その調子。ヤンキードゥードゥル、ダンディ。音楽にあわせてステップ踏めば、女の子たちだってイチコロさ!」
(これ以外の歌詞と、替え歌もたくさんあります。)
「子馬」は、ポニーというタイプの成長しても小さな馬のこと。
「マカロニ」は、18世紀のイタリアで最新だった奇抜なファッションのことで、良く言えば「イタリア仕込みの」です。
意味合いは「マヌケなやつには、ちっちゃなポニーがお似合いだ。しかも帽子に羽根をさしただけで、オシャレって言っちゃうような田舎者www」ってことですね。
バカにしすぎじゃん…。
でも、このバカにしたような曲をアメリカの人たちが好んでるっていうんだから本当に不思議だなぁ。
子ヤギ、小ヤリ、どっち?「アルプス一万尺」の謎
この歌詞は日本人が独自につけたもので、コミックソングと呼ばれる替え歌です。
そして、よく勘違いしてしまう歌詞の「子ヤギ」か「小ヤリ」か、というのは子どもの頃に友達同士で意見が分かれて、しょーもない事なのに大問題化してました。
ですが、本当はどちらもハズレです。
大人のヤギの上でも「えっ!」って思うのに、子ヤギの上で踊るなんて可愛そう過ぎます。
本当のヤリの上で踊るんだったら、それはただの拷問です。(泣)
「子ヤギ」という勘違いワードが出てきたのは、言葉が似ているだけではなくて、「アルプス」という歌詞のせいだと思われます。
アルプスと聞いて1番に思い描くのは、やっぱり「アルプスの少女ハイジ」が住んでいるような壮大な山と、美しい草原にヤギや牛が放し飼いにされている風景ではないでしょうか?
(そういえば、ハイジの可愛がってた子ヤギはゆきちゃんだったな)
「小ヤリ」という勘違いワードは、単純に同じ発音だからですね。
歌詞の「アルプス」はヨーロッパのアルプス山脈でなく、3000m級の山が連なる日本アルプスのことで「小槍」はその北に位置する槍ヶ岳の岩場の名前です。
他にも「大槍、孫槍、曽孫槍ひこやり」があります。
1尺は30.3cmなので、一万尺は3030mです。
小槍の標高が3180mなので、実際は「アルプス一万尺強」なんだな。(笑)
そして「アルペン踊り」というのは、コミックソング特有のジョークなので存在していません。
だから、ロッククライミングの技術がないと登れない「小槍」や、険しい槍ヶ岳では絶対に踊ったりしないで下さい。命がけの挑戦になりますよ!
お正月にみんなで遊ぼう
実はこの曲、29番まで歌詞があるので、お正月にみんな集まったら披露するのも面白いかもしれませんね。
歌の内容は、槍ヶ岳から西穂高岳や奥穂高岳、穂高岳をめぐり上高地へ行くので「山を登った感」も楽しめることでしょう。
でも、この曲は29番中にけっこう下品な表現もあるため、食事中の人が居たら怒られちゃうかもしれないので注意!(笑)