楽譜を書くときに使われる線の種類。
ようこそ!ブーです。
今日は、楽譜を書くときに使われる線の種類を紹介します。
5線
楽譜を書くときに1番必要な、基本となる線が5線です。
平行な5本の横線で構成されていて、この5本の線が書かれている紙が「5線紙」、この5線紙に書かれた楽譜としての機能を持つものが「5線譜」と呼ばれます。
他の線や記号と違い、楽譜用に販売されている紙自体にこの5線がすでに書き込まれているので、手書きされる事はほとんどありません。
5線についてはこちらでも紹介しています。↓
小節に使われる線
小節に使われる線は、縦に書くことで5線を細かく分けることが出来ます。
小節線・複縦線・終止線の3種類です。
5線を小節という単位に分けるために使われるのが小節線、音楽の変り目などに使われるのが複縦線、曲の終わり・曲を閉じるために使われるのが終止線です。
この3種類は、合わせて「縦線じゅうせん」と呼ばれます。
小節についてはこちら↓
括弧(カッコ)
括弧は、楽譜のパート分けのために使われていて、音楽に使われるのは〔 →大括弧と{ →中括弧の2種類です。
ピアノなどで使われる大譜表や、オーケストラなどで使われるスコアと呼ばれる楽譜では5線の段数が多くなるので、読むときにパートがわかり易い様に括弧でひと括りにして、分けておかなければいけません。
楽譜に使われていれば音楽記号として扱われますが、この括弧は文章を書くときに使われる括弧と同じものです。
しかし、同じ括弧でも使われ方には明確な違いがあります。
括弧が文章などに使われるときは前の文と区切るために使われるので、区切り終わったらキッチリと閉じられ、こんな風に「」『』〔〕{}()【】<>≪≫始めの括弧と終わりの括弧は同じものになりますよね?
ですが、音楽で楽譜に使われる括弧は始めに付けられるだけで、終わり部分には書かれません。
なぜなら、楽譜の最後の小節には曲を閉じる役割がある終止線がきちんと書かれるからです。
2種類の括弧は5線の部分には直接くっ付いていなくて、括りがわかり易い様に別の線が1本引かれています。
大括弧や中括弧と別のパートは、この線のみという場合もあるんですよね。
この線の名前は調べても出てこないし、明確にはわかりません。
ですが機能としては小節線と同じなので、個人的には、これも小節線と呼んでいいのかなと思います。
大括弧
[←この形の括弧を大括弧と言います。
英語・bracketブラケット
ドイツ語・klammerクラマー
フランス語・accoladeアコラド
イタリア語・graffaグラッファ
スコアなどの段数が多い楽譜の、楽器や声部などのパートを分けるときに使われるもので、逆に言うとスコアなどでしか使われません。
Scoreスコア(総譜)は楽譜そのものを指す事がありますが、本来は「総譜、総合的な楽譜、Full scoreフルスコア」を表す楽譜です。
音楽で使われる全ての楽器のパートを1つにまとめることが出来る楽譜で、オーケストラや合奏・重奏・バンドなどの「音楽形態」によって楽器の種類別にパートがいくつも分かれている、パートの数だけ段数が増える楽譜をスコアと呼びます。
中括弧
{←この形の括弧を中括弧と言います。
ピアノで使われる楽譜などのように5線を2段使う楽譜の場合に、5線同士(譜表間)をつなぐの役割を持つものです。
英語では、curly bracketカーリー・ブラケット、Bracesブレース。
日本語では、中括弧、波括弧、コウモリ括弧、と呼ばれます。
中括弧を使った楽譜を大譜表といいます。
「大」という字が付くくらいだから、沢山の段をつなぐものだと思われがちですが、実は2~3段組の5線譜をつないだ譜表です。
ピアノやハープ、チェロなど音域が広い楽器のソロ楽譜に使われることが多いですが、スコアでパート分けされるときにも書かれます。
括弧という記号について
括弧という記号自体の定義では、(→小括弧、{→中括弧、[→大括弧という呼び方は好ましくないので、文などで説明される時には「丸括弧・波括弧・角括弧」と呼ばれ、このように表記されます。
ですが、音楽用語としては今でもこの呼ばれ方が主流です。
呼び方が統一されていることは良いと思いますが、音楽用語の多くは昔から呼び方が変わっていなくて、時代錯誤な物が多いんですよね。(笑)
本当にこれだけだろうか…
すべて調べたつもりですが、他にも線の種類があったら教えてください!