ブー先生の音楽教室

学校では教えてくれない、音楽のことを書いています。

感動の「ニューシネマパラダイス」その②

ようこそ!ブーです。

 

前回に引き続き、映画の「ニューシネマパラダイス」を紹介します。

 

今日は、登場人物物語りの内容についてです。 

 

 

登場人物

主人公=サルヴァトーレ・ディ・ヴィータ、愛称トト

映写技師のおじさんアルフレード

 

初恋の女性エレナ、トトのお母さんマリア、トトがお手伝いをしていた教会の神父さん、同級生のボッチャ、映画館の支配人スパッカフィーコ、映画館の案内人イグナチオアルフレードの奥さんアンナおばさん、トトの

 

主要人物が意外と少ないですが映画の内容は濃いです。

 

(音だけなので聴きながら読んでね)

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物語りの内容

物語は、海辺の白いお家でおばあさん(トトのお母さん)が電話をかけるシーンから始まります。

 

トトにかけているのですが、忙しいようでなかなか本人につながりません。

娘(トトの妹)には「30年も帰ってこないのに電話しても無駄」と言われますが、絶対に伝えなければいけない事があるので何度も受話器を取るのでした。

 

場面は変わって、ローマの夜更けです。

すさんだ気持ちで家に帰ってきた白髪の中年男性、彼が現在のトトです。

 

ベッドには女性(現在の恋人)が…、彼女は寝ぼけた様子でトトの母親から電話があったことを伝えます。

アルフレードという人が亡くなったんだって、親戚なの?」

 

トトは何も言わず横になり、昔のことを思い出します。

 

少年時代のトトが育った環境は決して恵まれてはいませんでした。

お父さんは戦争のためにロシアへ行ったっきりなので、お母さんとトト、そして妹の3人で暮らしていたのです。

 

トトは、神父さんのお手伝いをしながら学校へ、唯一の楽しみとして教会と建物を兼用していた映画館「パラディーゾ」へ通っていました。

 

そこで映写技師をしていたアルフレードに出会い、映画に興味を持ちますが、アルフレードには「来るな!」と突っぱねられます。

 

そして、お母さんもお父さんがいない心労のせいで余裕がなく、また経済的な理由もあるのでトトが映画館へ行くことを反対するのです。

 

母親にいくら反対されても映画に対してひたむきな愛情を持つトトの様子をみているうちに、アルフレードは徐々に心を開いていくのでした。

 

映画は毎日大盛況ですが、規制が厳しくキスシーンなどは神父さんの検閲で根こそぎカットされ、カットしたフィルムは戻す場所がわからなくなったため大量に残っている様子。

そこでトトが「欲しい」と言ったら、アルフレードは「やるけど、ここで預かっておく」と言いました。

 

映画の他に娯楽が無いので、お客さんは映画館の外までいっぱいです。

ところがある晩、映画館が火事になりました。

 

映写機は高い熱を持つし、昔のフィルムは熱に弱く燃えやすかったため爆発的な炎です。 

アルフレードはその炎に巻き込まれ意識を失ってしまうのでした。

 

小さなトトが一生懸命に助け、なんとか一命はとりとめましたが火傷が酷く、長らく病床に就かなければいけません。 

そして燃えてしまった「パラディーゾ」を見て、唯一の娯楽を奪われた民衆は大いに嘆き悲しみます。

 

ですが、サッカーくじを当てたナポリの人が映画館を新しく建て替えてくれたのです。

 

その名も「ヌオーヴォ・チネマ・パラディーゾ新パラダイス映画館」。

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アルフレードが病床にあるので、アルフレード仕込みの映写技術を持つトトが映画館の映写技師に任命されました。 

お父さんが戦死したため、家計を助けるために一生懸命に働きます。

 

ある日、アルフレードが奥さんと一緒にやってきました。

 

あれから何年も経ちましたが、やはり炎に巻き込まれたせいで肌には酷いやけどの痕が…、そして青年になったトトの頼もしい姿はアルフレードには見えていません。

あのときの事故で失明していたのです。

 

ですが、お父さんのいないトトの相談相手・理解者、そして映画の師匠として、ふたたび助言してくれるようになったのでした。

 

(音だけなので聴きながら読んでね)

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青年のトトは、ムービーカメラを手に入れて撮影にも興味を持ち始め、その撮影の時に見かけた美少女に一目ぼれしました。

 

2人はいろんな障害を乗り越えて心が通い合ったのですが、トトが軍隊に徴兵されていた間に音信不通になります。

 

1年が経ちトトは兵役から帰ってきました。

ですが「パラディーゾ」には既に新しい映写技師の姿が…、もう自分の居場所は無いと悟ったトトは、アルフレードの様子を見に行くことに。

 

気分転換に一緒に海へ行って話をしますが、アルフレードはトトに「人生はお前が見た映画とは違う。人生とはもっと困難なものだ、ローマへ戻れ」と言います。

 

人を愛することの厳しさと職を奪われたやるせなさで潰れそうだったトトは、その言いつけどおり、ローマへ旅立つことにしました。

 

そんなトトに、念を押すように「もう帰ってくるな、ノスタルジーに浸るな」とアルフレードは言います。

本当は『こんなに狭い世界じゃなくて、広い世界へ羽ばたけ』と言いたかったんだろうし、トトも「ありがとう」と言っているのでアルフレードの激励が通じている様子です。

 

そして回想が終わり、現在に話が進みます。

 

トトは言われた通り30年間も、たった飛行機で1時間の距離なのに1度も帰りませんでした。

 

 

ですが、アルフレードの訃報を聞いて故郷へ帰ってきたのです。

そして子どものないアルフレードの棺をかかえるトト。(お別れのシーンは意外とあっさり)

 

故郷に帰ったためにアルフレードとの想い出や、理由も告げずに故郷を去った複雑な気持ちも全て思い出し、年老いた母親に「僕は母さんを捨てたんだ」と話します。

 

お母さんも「あなたが仕事から帰った後に鍵を閉めていたから、あなたが居なくなって、夜に鍵をかけるとき、外に誰か残しているようなそんな気がしていた」と悲しげにいいました。

 

映画の仕事をしていることは応援しているけど、なかなか帰って来ない息子に対して寂しい気持ちを初めて打ち明けたんです。

トトもこの話を聞いて、過去に自分に酷いことをしていた母の本当の気持ちがわかりました。

 

 

そして運命のいたずらで、初恋の女性とも話すことになります。

なんと彼女は、アルフレードに「彼の将来は1つしかない、今話しても聞かないだろうから君から身を引いてくれないか?」と言われたと話すのです。

 

白髪になる年まで彼女のことだけを思い続けたトトは、映画監督として成功したのはアルフレードの助言で故郷から去ったおかげだとこの時わかったのでした。

 

もう故郷に思い残すことはありません。

アルフレードの家に行き形見の映画フィルムをもらい、「パラディーゾ」が老朽化のため解体されるのを、ここで過ごした大勢の人と見届けてローマへ帰ります。

 

ローマへ帰ると、いつもの映画監督としての忙しい日々がやってくるのです。 

何気なく映写技師にアルフレードの形見のフィルムを渡し、つなぎの部分をチェックしてもらい観てみることに…。

 

(映写技師役は、この作品の監督と脚本を手がけたジュゼッペ・トルナトーレさんです。)

 

 

技師によってスクリーンに映し出されたのは、幼い頃にアルフレードが「預かっておく」と言っていた、あのカットされたフィルムを繋ぎ合わせたものだと気が付き、トトは彼の言葉無き愛情を感じ取った様子…。

 

笑いながら涙を流す大人になったトトの表情はじつに晴れやかです。

 

Fineフィーネおしまい。 

 

 

感想

涙でキーボードが打てない…

 

本当に音楽がいい仕事をしています。

「テーマ曲」と「愛のテーマ」の2つが色んなアレンジで映画を引き立てているので、ぜひちゃんとした映像で観て貰いたいです。

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