ブー先生の音楽教室

学校では教えてくれない、音楽のことを書いています。

歌詞がなくても歌は歌!

ようこそ!ブーです。

 

今日は、「歌詞がなくても歌える」ということを紹介します。

 

歌というものは、音楽に言葉をのせて感情や情景を表現する事が多いですよね。

 

ですが、世の中には声をただ単に音楽に使うための音として使う表現方法があります。

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スキャット 

Scatスキャットは歌唱法のひとつで、「シャバダバー」「ドゥビドワァー」「パヤパヤー」「パラッパー」「トゥルットゥー」など、意味の無い言葉で歌う声楽の技法です。

 

スキャット唱法を初めて取り入れたのは、ジャズ・ミュージシャンで、歌手やトランペッターとして有名なルイ・アーム・ストロングと言われています。

 

彼は1926年に、「Heebie Jeebies」という曲の収録中に歌詞を忘れてしまい、咄嗟に適当な言葉で歌ってしまったそうです。

 

本来はNGテイクとなる録音でしたが、思った以上にスタッフに受けたのでそのまま完成品として使用し、その後スキャット唱法として定着しました。

 

発祥がジャズ音楽なので、このジャンルで使われることが多く、即興的にアドリブで歌われます。

 

 

 

スキャットで有名なミュージシャン“スキャットマン・ジョン”

Scatman Johnスキャットマン・ジョンは芸名で、本名はJohn Paul Larkin(ジョン・ポール・ラーキン)と言います。

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彼はアメリカ出身、1942年3月13日生まれで1999年12月3日に亡くなっています。

 

スキャットを使ったパフォーマンスを行うことから「Scat Manスキャットマン」という芸名を付けてしまうほど、スキャット1本に専念した特殊なミュージシャンです。

 

日本では、1994年に発表した「Scatman (Ski-Ba-Bop-Ba-Dop-Bop)スキャットマン」やプッチンプリンのCMがよく知られていると思います。

 

スキャットといえばこの人!と言われるくらい有名なジョンですが、彼は喋るときに意図せずどもってしまう「吃音症」という障害を持っていました。

 

吃音症は、「な、ななな、なんだって?」「わっわわ、わ、わかりました。」のように、言葉がスッと話せずに、音がどうしても連続して出てしまう症状などがあります。

 

この障害は「成長・発達の通過点」として、喋り始めの子どもが発症する事が多いですが、そのうち4分の3は成長とともに治っていきます

 

ですが4分の1は治っていないというのが現状で、原因も不明で治療法は確立されていません。

 

吃音症の子どもは、学校などでからかわれてしまう事が多く、喋るのが嫌になってしまうケースが非常に多いです。

 

ジョンは自分自身のそういった経験から「意味のない言葉ならどもっても問題がないのではないか」という結論に至りました。

 

その発想を踏まえて、「吃音症のある子ども達に希望を与えるためのパフォーマー」として歌うようになったのです。

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吃音症はハンデではなく、今では立派な彼のトレードマークですし、逆に障害があったことによって彼の音楽は「他の人にはマネのできない」味わい深いものになっています。

 

障害と向き合ったうえで自分に自信が持てるようになった人というのは、ハツラツとして輝いているし、なんだかカッコ良いですよね。

 

 

 

ヴォカリーズ

Vocaliseヴォカリーズは、歌詞の無い歌曲のことで「A、あ U、う…」などの母音を使って歌うこと(歌唱法)で、日本語では「母音唱法」と言います。

 

18世紀頃に、歌の練習として歌詞のない曲が作られた事が始まりです。

 

同じように歌詞のない曲でも、「母音だけで歌う」ヴォカリーズと「意味がなくても明確な言葉」を使うスキャットは、必ず区別されます。

 

フランス語の動詞「声にする、声だけで歌う」という意味のVocaliserから派生した言葉で、この歌唱法を使った曲名自体を指すことがあります。

 

クラシックでは、ラフマニノフの「ヴォカリーズ」が有名で、歌詞がなくても音楽を聴いただけで物悲しさを感じる曲です。

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淡々と音を刻むように演奏される伴奏と、ため息のような歌の旋律は胸にグッと迫るものがあります。

 

もともと歌詞がないので、フルートやヴァイオリンなどのソロ楽器のために編曲されても違和感がなく、人気もあるので演奏される機会が多いです。

 

スキャットがポップな事に対して、ヴォカリーズはしっとりとした雰囲気がありますよね。

 

 

 

日本のヴォカリーズ

日本の作品で有名なのは、さだまさしさん作詞(?)・作曲の「北の国から~遥かなる大地より~」です。

 

明確な歌詞がないのでインストゥルメンタル(器楽曲)として紹介される事が多いこの曲は、CDの歌詞カードに「スキャット」と1言だけ説明が書かれているそうですが、曲中に「あ」と「ん」という母音のヴォーカルが入ることから、私はヴォカリーズなのではないか思います。

 

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北の国の壮大さを表したようなゆっくりとした曲調、トランペットの伸びやかな中に感じる切ない響き、包み込まれるような懐かしさも感じられます。

 

この曲がこんなに素晴らしいのは、即興で、しかも10分という短い時間で基礎が作られたもののため、さださんの「北国」のイメージが凝縮されているからでしょうね。

 

言葉で語らずとも、純粋に音楽の表現だけで伝えることができるなんてステキなことだなぁ…。

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楽器を買うときに注意して欲しい基本的なこと。

ようこそ!ブーです。

 

今日は、「楽器を買うときに注意して欲しい基本的なこと。」を説明します。

 

前にこういう記事を書きましたが、これにも通じるものがあります。↓

boosensei.hatenablog.com

 

個人的な意見なので、どうか怒らずに読んでくださいね。 (笑)

 

 

簡単に手に入るようになってしまった弊害。

皆さんは楽器を買うときに、どういった基準で選んでいるでしょうか?

 

多くの方は、「メーカー名・機能・品質・値段・見た目・自分に合っている楽器かどうか」などを考慮して買われていることだと思います。

 

ですが、世の中には楽器メーカーの商品につけられた「ブランド名」だけを見て買われる方もいらっしゃるんです。

 

それは、近年のインターネット社会がもたらした結果とも言えます。

 

最近はインターネットを通じて、どんな商品の情報でも細かく知ることができるようになり、携帯電話・スマートフォンやパソコンから気軽に買うことが出来るようになりましたよね。

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楽器も同じで、インターネットを使って簡単に手に入れることが出来るようになったんです。

 

日用品や、いつも買っている使い慣れたものならば、買いに行く手間や時間・労力が抑えられますし、ネットで買った方が安い・ポイントが付くなどの利点もあるでしょうから、いくらでもネットショッピングで購入していいと思います。

 

ですが私は、楽器が同じ方法で販売されている事がとても悲しいのです。

 

通常、楽器を購入するときは自らの足で楽器屋さんに出向き「自分の目・耳・手・体全体」で感じて、気に入ったら購入しますよね?

 

購入まではお店に何度も通ったり、気に入らなければ他のお店をハシゴしたり、時には同志から情報収集して、検討に検討を重ねて購入するわけです。

 

そうやって、自分に合った「唯一無二」の楽器が現実に手に入るのですから苦労も無駄ではないですし、むしろ、そんな苦労をして自分の感性で手に入れることこそが、音楽を嗜んでいる人間の無上の喜びだと私は思います。

 

ですが、今では『このメーカーの楽器は高価で、品質が良いと有名だから』という安心感からか、事実を確かめずにインターネットの情報だけを頼りにして楽器を買ってしまうことも普通になりつつあり、そのことで後悔してしまう事態に陥ってしまう人もいるんです。

 

楽器には驚くほど安価なものもありますが、子どものお小遣いで買えないような高額な商品も多く存在しています。

 

そういう商品は、やっぱりメーカーの名前が有名で商品の説明もしっかりしていますから、購入する側も信用して買ってしまうものなんですよね。

 

ですが高額な商品を取引するときには、気をつけないと自分自身が悲しい目に遭ってしまうので本当に注意して欲しい!

 

(クーリングオフっていう便利な法律もありますけどね。)

 

ネットショッピングでは日本のメーカー以外にも世界の様々なメーカの商品が、品質の良し悪しに関係なく混在して流通しているということも事実ですので、気を付けて下さいね。

 

 

メーカー名が全てではない!

『メーカー名が全てではない!』とは思いますが、楽器メーカーすべてを批判するつもりもありません。

 

それは、自信をもって最高の技術と品質を目指して楽器作りに取り組んでいるメーカーさんが数多くあるからです。

 

「スタインウェイ」「ベヒシュタイン」「ベーゼンドルファー」「ヤマハ」「カワイ」「ローランド」「ギブソン」「フェンダー」「モズライト」「リッケンバッカー」…などの最高峰と呼ばれる音楽メーカーが存在し、現に実績があるからこそ、こうやってここに名前を挙げることが出来ます。

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ですが、こんなに有名で実績のあるメーカーの楽器でも、合わない人が使う事によって演奏者にとっても、使っている楽器メーカーにとってもマイナスにしかならない時があるんです。

 

人の口コミ能力というものは怖いもので、悪いウワサほどよく広がりますよね?

人前で披露する楽器演奏というものは良くも悪くも、その口コミ以上に人々の印象に残る効果があります。

 

いくら自慢の楽器でも、フィーリングが合わない人が使えば駄楽器になってしまうので、聴いている方は『あの人が使っている楽器は音の響きが悪いなぁ』なんて思ってしまうわけです。

 

誰でも、そんな悪い印象の楽器は使いたく無いですよね?

 

どんなに良い素材を使って高機能・多機能な楽器でも、演奏するのは自分自身、結局は血の通った生身の人間なのです。

 

『宝の持ち腐れ』にならないように、メーカーの特徴も考えて購入を考えて欲しいということでした。

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自分の魅力を一番引き出してくれる楽器を選ぼう!

要は、どんなに良いメーカーの商品でも「自分の理想」とする演奏に合わない楽器だったら悪い楽器になるということです。

 

『演奏者たるもの、楽器に頼っていてはいけない』とは思うものの、楽器は一生の宝になり得るものなので慎重に選んで欲しいですし、どうせ演奏するならば「好きな音・響き・手触り」のものを使ってもバチは当たらないんじゃないかなぁ、と思います。

 

自分自身の手・感性で最高の楽器を手に入れましょう!

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涙が止まらない「Pie Jesu」

ようこそ!ブーです。

 

今日は、アンドリュー・ロイド・ウェバー作曲の「Pie Jesu」という曲を紹介します。

 

曲の題名「Pie Jesu」は「慈悲深いイエス」という意味がありますが、私はキリスト教ではないです!

 

でも、この曲を聴くと清らかな気持ちになります。

 

聴きながら読んでね。↓

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作曲者

この曲は、イギリスの作曲家Andrew Lloyd Webber(アンドリュー・ロイド・ウェバー、1948年3月22日~)が作曲しました。

 

ウェバーはミュージカルで成功を収めた作曲家で、代表的な作品は「キャッツ」、「オペラ座の怪人」などがあります。

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この曲は、1982年に亡くなった自分の父親への追悼と、カンボジアでの幼児虐殺の写真に心を痛めて作曲しようと思ったそうで、

カトリックで一般的に行なわれているミサ(死者の安息を祈る儀式)で歌われるようなレクイエム(鎮魂歌)として作曲されました。

 

通常のミサは、儀式的なもので順番にのっとって進められることが多いため、レクイエムが少なくとも3~5曲は用意されます。

なので、ウェバーのレクイエムは全部で8曲です。

 

華々しいミュージカルの作曲家として有名だった彼が、神妙で真面目なクラシック音楽としてのレクイエムを作曲することは、かなり勇気のいる事だったでしょう。

 

ですが、1985年ニューヨークのセントトーマス教会で行なわれた初演では大成功を収め、この曲自体も彼の代表曲として数多くのアーティストに演奏されるようになりました。

 

 

この曲の重要人物、サラ・ブライトマン。

Sarah Brightman(サラ・ブライトマン、1960年8月14日~)はイギリスのソプラノ歌手です。

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ダンスグループでの経験を経て、ミュージカル女優として活動していました。

「オペラ座の怪人」ではオリジナルロンドンキャストとして「クリスティーヌ」役に抜擢され一躍有名になります。

 

アンドリュー・ロイド・ウェバー作曲のミュージカルにたびたび出演していた縁で、1984年にウェバーと結婚もしました。

 

ウェバーが作曲した「Pie Jesu」は、サラが歌ったことによって世界に広まったと言っても過言ではありません。 1985年の初演も彼女が歌っています。

 

1990年には離婚していますが、サラとウェバーの音楽人生においては、お互いに無くてはならない「運命の相手」であった事は言うまでもありませんね。

 

彼女はクラシックとポップスを融合した珍しい音楽スタイルで活動しているので、イージーリスニング的に軽い気持ちで聴くことができる歌手として、個人的にとても好感が持てます。

 

歌手としての代表曲は「 Time To Say Goodbyeタイム・トゥ・セイ・グッバイ」です。

 

 

「Pie Jesuピエ・イエズ」

この曲は、ピアノ伴奏のみでも演奏する事ができます。

 

ですが、やっぱり教会で行われるミサの雰囲気を感じることが出来るパイプオルガンの音が入っていると荘厳で粛々とした感じが出るので、私はそちらの方が好きです。

 

使われている楽器

  • フルート(ピッコロ)
  • オーボエ(コールアングレ、イングリッシュホルン)
  • クラリネット
  • サクソフォン
  • ファゴット(バスーン)
  • ホルン
  • トランペット
  • トロンボーン
  • 打楽器(ティンパニ、ドラム、木琴、鐘など)
  • ピアノ(シンセサイザー、オルガン、チェレスタ)
  • ハープ
  • ヴァイオリン
  • ビオラ
  • チェロ
  • コントラバス

このように色々な楽器が使われて、屋外でも教会にいるかのような響きや奥行きのある音になります。

 

そして音以外にも、ウェバーは自分の感情を表現するために、通常のミサ曲の形式にはない歌詞の構成を使いました。

 

Pie Jesu

作詞・作曲アンドリュー・ロイド・ウェバー(訳ブー)

Pie Jesu, pie Jesu, pie Jesu, pie Jesu
慈悲深いイエス
Qui tollis peccata mundi
世の中の罪を取り除く主よ
Dona eis requiem, dona eis requiem
彼らに安らぎを与えたまえ

Pie Jesu, pie Jesu, pie Jesu, pie Jesu
慈悲深いイエス
Qui tollis peccata mundi
世の中の罪を取り除く主よ
Dona eis requiem, dona eis requiem
彼らに安らぎを与えたまえ

Agnus Dei, Agnus Dei, Agnus Dei, Agnus Dei
神の子羊(イエスを指す表現)
Qui tollis peccata mundi
世の中の罪を取り除く主よ
Dona eis requiem, dona eis requiem
彼らに安らぎを与えたまえ
 
Dona eis requiem
彼らに安らぎを与えたまえ
Sempiternam 
永遠に
 
Dona eis requiem
彼らに安らぎを与えたまえ
Sempiternam 
永遠に
 
Requiem
安らぎを
Sempiternam
永遠に…

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形式には当てはまりませんが、ミサ曲に使われている言葉を選んで使っているのが解りました。

 

訳してみると、シンプルなのに彼の感情がしっかりと入っている言葉の組み合わせだったので、そこでもまた感動してしまいます。

 

年齢のせいか、この曲を聴くと本当に涙が止まらないんですよね。

 

お葬式では是非この曲を流して欲しいと思います!

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ファンじゃないけど、星野源さん凄すぎます。

ようこそ!ブーです。

 

今日は、俳優・アーティスト・文筆家である星野源さんについて書きます。

 

特にファンというわけでもないのですが、テレビで彼の歌声を聴かない日はないので『親近感が湧いてきた気がするなぁ。』と思う今日この頃です。

 

本当に、ここ数年はヒットメーカーとしてテレビでの露出が相当増えましたからね~。

 

私が初めて彼を見たのは、芸人の内村光良さんが中心となって作られている「LIFE!~人生に捧げるコント~」というNHKのバラエティ番組だったので、まさかこんな風になるとは思いませんでした。

 

バラエティ番組での印象が強すぎたため、失礼ですがムロツヨシさんと同じ分類の人で面白い系の普通の俳優さん、もしくは芸人さんかと思っていたくらいです。(笑)

 

なので、初めて星野源さんの歌を聴いたときは、『この人、俳優さんやのに歌メッチャ上手いなぁ』と感心したほど…。

 

なにぶん知識不足だったもので、今日は彼の魅力を良く知っていこうと思います!

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星野源ってどんな人?

「星野源」という芸名かと思いきや、なんと本名なんですね!

 

1981年1月28日に埼玉県に生まれ、埼玉県で育ちました。

血液型はAB型、身長は168㎝です。(意外と小さい…)

 

2012~2013年に、くも膜下出血のため活動を一旦休止することを余儀なくされます。

今ではとても元気そうに見えますが、復帰してすぐに1回再発してしまったそうなので、また再発しないか心配ですね。

 

 

そんな逆境の中でも、ドラマや映画にも出る俳優やアニメの声優、インストゥルメンタルバンドとして活動しその後は歌手として多くのヒット曲を生み出すアーティスト、エッセイやコラムなどを書く文筆家という、多彩な活動をするスゴイ人物です。

 

2015年に解散したインストゥルメンタルバンド「SAKEROCK」ではリーダーを務め、ギターとマリンバ(でかい木琴)も担当していたということで、歌だけじゃなくて楽器も出来るということですね。(本当にマルチだな!)

 

SAKEROCKの曲です。↓

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根本にあるものが同じだから、曲のつくりが今と変わらないですね!

ストーリー性がある良い曲だと思います。

 

 

星野源と親交のある意外な人物

細野晴臣

インストゥルメンタルバンドという楽器だけの歌わないバンドのメンバーだった星野源さんを、歌手として成功させた・導いた1人に細野晴臣という人物がいます。 

 

日本でテクノブームを起こした坂本龍一さんも参加しているバンド「Yellow Magic Orchestraイエロー・マジック・オーケストラ、Y.M.O.ワイ・エム・オー」のベーシストこそが、この細野晴臣さんです。

 

彼が細野さんの大ファンということで対談が実現し、そのおかげで親交が深まりました。

 

星野さんは、すでにアーティストとして活動していましたが、所属していたのがインストゥルメンタルバンドのため、歌いたい気持ちはあったけど一歩踏み出す勇気がなかったそうです。

 

そんな星野さんに『ソロアルバム出してみない?』と持ちかけた、細野さんの先見の明と音楽的なセンスはやっぱりすごいと思います。

 

ちなみにこのお誘いがあったので、星野さんのファーストアルバムは細野晴臣さん主宰の音楽レーベル「daisyworld discsデイジーワールド・ディスク」から発売されました。

 

 

ハマ・オカモト

ダウンタウンのはまちゃんこと浜田雅功さんの息子で、ベーシストハマ・オカモトさんがライブサポートとして参加しています。

 

年齢は離れていますが、普通の友人として交流をしているそうです。(星野源さん1981年生まれ、ハマ・オカモトさん1991年生まれなので約10歳の年の差)

 

 

最近話題の曲

「恋」

 何といってもダンスが社会現象になるくらいメチャメチャに流行りましたね。

 

アップテンポな4分の4拍子の曲調と、ロック・ポップ・ソウル・歌謡曲・ダンスミュージック・日本固有の音階・独特な楽器の使用など、様々な音楽の要素を持ち合わせたこの曲が万人に受けるのは必然だったのではないかと思うくらい、精巧に作りこまれた名曲です。

 

 

「ドラえもん」

ドラえもんの曲と言えば『こんなこといいな、できたらいいな、あんなゆめ、こんなゆめ、いっぱいあるけど~♪』を思い浮かべるブーですが、最近は星野源さんの歌が定着してきましたね。

 

歌詞を載せられないのが残念です。

 

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初めて聴いたときは『どどどど!?言い過ぎじゃないか?何だこの曲、へーんなの!』と思いましたが、今はものすごい中毒になっています。(笑)

 

歌詞を調べて改めて見てみると、ドラえもんの物語や世界観がバッチリ出ているのが解りました。

 

この曲も、アップテンポな4分の4拍子です。

 

 

「アイデア」

 2018年上半期のNHK連続テレビ小説「半分、青い。」の主題歌です。

 

『次のNHKの朝ドラに使われる曲は何だろう?』と、楽しみにしていたのですが、まさか星野源さんの曲とは!

 

朝ドラきっかけに曲が流行る事はあっても、すでに売れているアーティストを起用するなんて考えていなかったので『NHKさん、中々やるじゃないか…!』と思わず言いたくなりました。

 

この曲も、アップテンポな4分の4拍子…。(笑)

やっぱり伴奏にマリンバが入ってるのは、自分が演奏できるから作曲するときに都合が良いのでしょうか?

 

ドラマのタイトルにもあっている、青空が合う楽しい曲です。 

 

 

応援したくなる何かがある。

お世辞にも「イケメン」とは言いがたい彼ですが、人間として『応援したくなる何か』を持っているのは確かです。

 

語りかけるような深みのある声と低音と高音のバランス、曲からにじみ出る人間性が良いからでしょうね。

 

普通の人がカラオケで歌おうと思ったら『低い部分も高い部分も丁度よく出ない』という、本当に奇跡のような声の持ち主だと思います。(笑)

 

声ももちろん良いですが、なにより彼の作る曲は人間くさくていい。 

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普通の生活の安心感と、自分ではない誰かの生活を体験しているような不思議さが楽しいと思うブーなのです。

 

まぁ、ファンじゃないんだけどね。(笑)

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楽譜に書かれる小節について。

ようこそ!ブーです。

 
今日は、楽譜に書かれる「小節」について説明します。
 
演歌の小節(こぶし)ではないですよ!
 
こちらをあわせて読むとわかり易いかも…。↓
 
 

小節とは

小節とは、楽譜を読み易くするために線を引いて、細かく分けたときの単位のことです。
 
英語で1小節はa measureア・メジャー、それ以上の数の小節はmeasuresメジャーズと言います。
(例→3小節だったら3measuresスリーメジャーズ)
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基本的な楽譜を書く方法の「5線記譜法」では、縦の線を引くことで音楽の小さなまとまりとなる小節を作ることができ、その1小節づつに音を細かく振り分けることができます。
 
文章で言うと小節は「単語」に相当すると言えるでしょう。
 
その小節(単語)がいくつも集まって、曲(文章)として完成することは果てしないけれどステキなことですよね。
 
 

小節の長さ(大きさ)

音楽・曲が拍子を持つ場合、楽譜に書かれる小節の長さは拍子で指示された音価に合わせて分けられます。
 

音価の説明はこちら↓

 
そのため、楽譜の始めの方に書かれている音価を表す指示の「拍子記号=○分の○拍子」が重要になります。(楽譜に拍子記号が書かれるときは分数で記入される)
 
小節には、拍子記号に使われた分子の数の音符、または拍子記号と同じ音価を持った音符を入れなければいけません。
 
拍子記号と小節の例↓
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このように、1小節に入る音符の個数(音価)は拍子記号によって最初から決まっているので、作曲者が指示しない限り1小節の長さがコロコロ変わったりすることはありません。
 
それは、あまりにも拍子が変わりすぎると音にまとまりが無くなったり、曲全体の締まりも悪くなるからです。
 
要は、弾きづらいし聴きづらいんですよね。
 
逆に、拍子を変えることが「隠し味のように少しだけ」できれば、曲の目玉として効果的に使うことができるでしょう。
変拍子と呼ばれる、拍子や小節の長さがコロコロ変わる曲も稀にありますが、今回は割愛させて下さい。)

普通、ひとつの小節は強拍から始まり、次の強拍の直前で終わるように定められてます。
 
わかりやすい例で説明すると、4分の4拍子の曲では1小節が4拍分の音価を持ち、強拍は拍の1つ目(1拍目)です。
4つ目(4拍目)でひとつの小節が終わり、また次の小節の1つ目(1拍目)へ音が続いていきます。
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その楽譜(複数の小節)が何拍子なのかを説明するための数字は、その拍子が始まる部分、または直前に必ず書かれなければいけません。
 
それは、そうしないと曲のテンポが変にズレてしまって、作曲者が考えた音楽としては成り立たなくなってしまうからです。
 
 

小節に使われる線

ノーマルの状態で、5線譜を小節に分けるために使われる縦線は、小節線・複縦線終止線3種類です。

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この3つを合わせて「縦線じゅうせん」と言います。

 

ピアノの楽譜のように5線を2段使う楽譜の場合は、小節線が5線同士(譜表間)をつなぐ場合があります。

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Bar Lineバーライン「小節線」

1小節づつの終わりに書くことで、次の小節と明確に区切る事ができるのが小節線です。
(お弁当で説明すると、細かい仕切り・バランのような役割)
 
小節線は、1本線の細い線のみで書かれるので、「複縦線・終止線・反復記号」など5線譜上に他の線が使われるときには重ねて使う事はありません
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Double Barダブルバー「複縦線ふくじゅうせん」

音楽の段落や楽章の切れ目などの、調や拍子の変り目などに使われるのが複縦線です。
(お弁当で説明すると、お米とおかずを分ける大き目の仕切りのような役割)
 
小節線と区別するために2本の細い線で書かれます。
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Double Barダブルバー「終止線しゅうしせん」

曲の終わり・曲を閉じるために使われるため、楽譜の1番最後の小節に書かれる縦線が終止線です。
(お弁当で説明すると、お弁当箱の蓋的な役割。箱は楽譜そのもの)
 
他の線と区別するために2本の線で書かれ、さらに2本目の線は他の線より太く書いて終止線であることを強調します。
 
楽譜の最後を閉じるための線なので、他の縦線と違って1曲につき1回しか使えません。
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小節の線の部分に使われる音楽記号

小節の線の部分に使われる音楽記号は、repeat signsリピート・サインズ「反復記号」しかありません。

 

反復記号は単にリピートとも呼ばれます。
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  • 線と点以外に何も書かれていない場合は1回くり返して終わり。
  • ⊓や⌐の中に数字が書いてあればその数の分だけくり返します。
 
この記号の数字部分を「∞無限」と書いておけば、曲を永遠にくり返すことも可能です。(笑)
 
 

小節を意識しすぎない!

説明した通り、楽譜を読みやすくするための区切る要素として大事な小節ですが、演奏する上ではあまり意識しすぎない方が良いです。
 
もしも小節線にこだわって1小節ごとに音をブチブチ区切ってしまうと、曲が持っている本来の音の流れを妨げて、印象や響きを壊してしまいます。
 
小節に囚われなかった良い例として、作曲家のエリック・サティが1番有名です。

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彼の書いた曲には小節線や、拍子記号すらないものも数多くあるんですよ。
 
普通に考えるとかなり異端の存在ですが、音楽的・感覚的に彼の音楽を聴くと小節が無いことによって、音楽の自由度が増したように感じることができると思います。
 
初めてサティの小節がない楽譜を手に取ったときには、素直に驚きましたけどね。(笑)

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