ブー先生の音楽教室

学校では教えてくれない、音楽のことを書いています。

音名・階名「ドレミファソラシド」【その①】

ようこそ!ブーです。

 

今回は、音楽入門として音名階名について説明します。

 

思ったよりも複雑だったので、2回に分けました。(笑)

 

【その①】は、音名と階名の意味と種類です

 

 

音名の意味

音名とは音の名前のことです。

 

楽譜に書かれている音の高さ(周波数)と音名は同じになるように決められています。

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この音名の法則は音楽界では絶対的なもので、変わることはありません。

 

一般的にはイタリア語の「ドレミファソラシド」が良く知られていて使われています。

 

この「ドレミファソラシド」という音名が外国語なのに、日本でも普通に使われている理由は、現在の音楽が『西洋音楽』を基準にして作られているためなんです。

 

 

「ドレミファソラシド」の由来

普通、音は音符という「♩♪♫♬」こんな感じの音楽記号を使って楽譜に書かれますが、なぜ「ドレミファソラシド」のように文字にして言葉で表す事もできるのでしょうか?

 

それは、現在知られている音楽の基礎である『西洋音楽』での音名が「聖歌」によって作られたからものだからです。

 

音楽自体(歌や楽器)は聖歌が生まれるよりもずっと前からありましたが、いろいろな国の人間が同じ音楽の知識をもって聴いたり演奏する、ということは『西洋音楽』の時代までありませんでした。

 

各国の音楽は伝わらなかったとしても、宗教の布教というのは世界各国に渡って行きます。

 

ブッダの教え(仏教)が伝わったり、フランシスコ・ザビエルがキリスト教の布教のために鹿児島を訪れたり、日本にもちゃんと伝来しましたよね?

 

その中で、キリスト教では「聖歌・賛美歌」、仏教では「お経」という形で、人々の耳に幅広く届くようになったというわけです。

(音楽としては広まりませんでしたが、ブーは「お経」も立派な音楽だと思っています。) 

 

もっとも「西洋音楽の基礎中の基礎」と言えるのが、聖ヨハネ賛歌または聖ヨハネの夕べの祈りです。

 

中世の賛歌のひとつで、イタリア語とフランス語の音名の由来になったことで知られています。

 

聖ヨハネ賛歌

Ut queant laxis

Resonare fidris

Mira gestorum

Famuli tuorum

Solve polluti

Labii reatum

Sancte Johannes

 

あなたの僕(しもべ)が

声をあげて

あなたの行いの奇跡を

響かせることができるように

私たちのけがれた唇から

罪を拭い去ってください

聖ヨハネ様

 

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調べてみると本当に「聖歌は宗教的なテキスト」だとわかりましたし、キリスト教徒ではないのに普通に使っていることの不思議さや、『宗教を布教するために、音楽が一役買っていたのか!』という驚きがありました。

 

そしてなによりも、「聖歌」によって音楽がちゃんと伝わってくれて良かったです。

 

説明するときに「この音が高いあの音が低い」といったように抽象的に伝えるのではなくて、「ラの音が高い、レの音が低い」といった風に言葉で具体的に伝えられた方が断然分かり易いですからね。(笑)

 

 

階名の意味

階名」は音名を使い分ける時の呼び方です。

 

一般的には知られていないし、あまり使われていません。 

 

それは、知っていても混乱するからです。

 

階名の場合は、音の高さや周波数に関係なく基準・主音になるⅠ(1)の音が「ド」になり

、楽譜上でのⅠが「ラ」の音名だったときに、階名で表すときは「ド」と同じ扱いになる機能があります。

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これは「移動ド」と呼ばれ、音を全体的に聴いたとき発揮される機能で、カラオケなどでキーを上げたり下げたりして歌うことと同じ原理です。

 

※階名で楽譜を読むときには、長調のⅠは「ド」、短調のⅠは「ラ」となります。

 

 

音名の種類

幹音名

♯シャープ・♭フラット(半音の上げ下げ)が使われないノーマルな音のことを「幹音」と言います。

 

その「幹音」1つづつの名前が「幹音名」で、一般的な「ドレミファソラシド」です。

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派生音名

 「幹音」から派生したもので、♭♯を使って変化したノーマルではない音のことを「派生音」と言い、その1つづつの名前が「派生音名」です。

 

各音名に♭♯を付けて呼びます。

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次回は、各国の音名についてです! 

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