楽譜の書き方、5線記譜法。
ようこそ!ブーです。
今日は楽譜を読む基礎として、一般的な楽譜の書き方「5線記譜法」を紹介します。
5線記譜法の意味
横向きに引かれた5本の線が書いてある紙に音符などを書き記して楽譜にする方法のことを「5線記譜法」と言います。
英語ではfive line staff notationです。
現在の音楽では一般的に5線記譜法が使われいて、普段目にするのもこの方法で書かれた楽譜ばかりです。
その理由は西洋音楽を基準にしているからと言われていますが、実際に使っていると、この記譜法が正確で分かりやすいから世界中に広まった、ということがわかりました。
音などが書き込んであれば「楽譜・5線譜」、線以外に何も書かれていないものは「5線紙」と呼び分けられます。
英語では5線譜がstaff notation、5線紙はmusic paperです。
5線紙を買おうと思ったときは、英語用の紙(4本線)を間違えて買わないように気をつけよう!
5線記譜法の仕組み
5線の縦軸は、音の高さ(音高)を表し、高い音は上に、低い音は下に書くことができます。
5線の横軸は、時間の流れを表し、左から右に読み進めていけるように書くことが決まりです。
ですが、重要だと思っていた5線が任されているのは、たった2つの要素だけで、
この2つの要素だけでは音楽を表現するための全ての要素を補うことはできません。(やっぱりね~)
それは音楽の表現が「大きい・小さい、強い・弱い、ゆっくり・速く、優しく・激しく、悲しげに・熱情的に、自由に・正確に」など、さまざまにあるからです。
作曲した音楽の内容を理解してもらったり、より良い演奏をしてもらうためには細かいニュアンスまで感じ取ってもらわなければなりません。
そのためにはイロイロな記号で補わなければいけないんです。
たとえば、線があれば音の高さは書けますが、基準がないと正確な高さかはわかりません。
そのために音の高さの基準を決める役割の、ト音記号やへ音記号(音部記号)を使います。
他にも、音の高さを細かく変えたいときには、音の高さを半音単位で変化させるシャープ♯・フラット♭・ナチュラル♮(臨時記号)を使わなければいけません。
この他にも、さまざまな音楽の補助記号(演奏記号)を使って、やっと楽譜として機能するようになるんです。
5線は楽譜にとって大事な要素ですが、単体では使いようがないということを覚えておきましょう。
5線と加線の名称
5線の名称
5線は、線と線の間が重要でこの2つに音を配置していくので、各線・各間に名称があり、下から上に数えることが特徴です。
線の名称は一番下から第1線、その上が第2線、真ん中が第3線、その上が第4線、一番上が第5線となります。
線の間の名称は一番下から第1間、その上が第2間、さらにその上が第3間、一番上が第4間となります。
加線の名称
5線記譜法は基本的に5本の線で構成されていますが、音が高すぎたり低すぎるとそれだけでは足りなくなってしまうときがあります。
だからと言って、余白部分に適当に音符を書いても読むことはできません。
そんなとき、一時的に5線の上下に足される短い線が加線で、音の数だけ増えていきます。
上の加線は5線と同じで、下から上に数えます。
線の名称は一番下から上第1線、その上が上第2線、さらにその上が上第3線…と数字が増えていき、「上」と付くのが特徴です。
間の名称は一番下から上第1間、その上が上第2間、さらにその上が上第3間…と数字が増えていき、こちらも「上」と付きます。
下の加線はこれまでの規則と違って、上から下に数えます。
線の名称は上から下第1線、その下が下第2線、さらにその下が下第3線…と数字が増えていき、「下」と付くのが特徴です。
線の間の名称は上から下第1間、その下が下第2間、さらにその下が下第3間…と数字が増えていき、こちらも「下」と付きます。
加線の数には上限がありませんが、線の数があまりにも多くなると読みにくいのでオクターヴ(オクターブ)記号を使って高低差をカバーし、「8va」や「8vabassa」という記号が使われます
オクターヴ記号は、その音と同じ音名の高い音、もしくはその音と同じ音名の低い音を演奏するように指示する記号です。(音名はドレミファソラシドのこと)
真ん中の「ソ」にオクターヴ記号が書いてあったら、1個上の「ソ」もしくは1個下の「ソ」を演奏する。
5線記譜法が定着してよかった!
世界には5線記譜法以外の記譜方法で書かれた楽譜があります。
そして、現在もその記譜法が使われている分野も多くあるんですよ。
日本では雅楽やお琴などの古楽器の楽譜ですが、ハッキリ言って全然解読できません!
読める人は本当にスゴイ!
それは見慣れないせいもありますが、とにかく抽象的で分かりにくいということが挙げられます。
「あっ!だから簡単な西洋音楽の5線記譜法が使われるようになったんだな!」と納得したのでした。