ぼんやりしたい時に、エリック・サティ「ジムノペディ」
ようこそ!ブーです。
今日は、ぼんやりしたい時にオススメ!エリック・サティ作曲の「ジムノペディ」を紹介します。
「サティ」って聞くと、どうしても昔あったお店チェーンストアの「SATY」を想像してしまいますが、こちらの由来は「Select Any Time for Yourself」の頭文字なので、作曲家の「サティ」とは関係ありません。(笑)
エリック・サティ
Erik Alfred Leslie Satie(エリック・アルフレッド・レスリ・サティ1866年5月17日-1925年7月1日没)はフランス出身の作曲家です。
サティは、自分が作曲した作品に奇妙でありえないようなタイトルをつけたり、曲自体も演奏者を困惑させるような作りになっていたりするので「音楽の異端児」や「音楽の変わり者」と呼ばれていました。
サティは変わっているからこそ評価されていて、ブーの大好きなドビュッシーやラヴェルが「西洋音楽で使われている作曲技法の多くは、サティによって確立されたものだ」と公言するほど、西洋音楽に大きな影響を与えた人物です。
型にはまらないその音楽の数々は、彼自身の性格も表した作りになっているので、そのことを考えながら聴くと面白いと思います。
ジムノペディ
「Gymnopédies3つのジムノペディ」は1888年に作曲されたピアノ独奏曲で、良く知られているのは第1番です。
全3曲で構成されていて、各曲づつに「どんな気持ちを持って演奏するのか」を指示する音楽用語が添えてあります。
曲調はどれも良く似ていますが、1番を想像してしまうとヤッパリ2・3番はどこか違うので「モヤッ」とした違和感を感じるかもしれません。
オススメの聴きかたは「音楽を意識しないこと!」です。
サティの曲は、考えながら聴くとトランス状態や瞑想をしてしまいそうなんで、とにかく無心で聴きましょう。
でも、一応説明↓は書いておきます。(笑)
第1番「Lent et douloureuxゆっくりと苦しみをもって」
『く、苦しみ…!?』と思うかもしれませんが、よくよく聴くと美しくゆったりとした曲調のなかに鬱々とした音が混じっているし、永遠にループし続けれそうな終わり方で苦しみを強調しているんです。
なので、気持ちの揺れで「グッ」と胸が苦しくなったり、急に「ホッ」と楽になる様子や、霧が濃くなったり薄くなったりするような、ぼんやりとした情景が聴いていると感じ取れると思います。
考えながら聴くと苦しくなるので、ヤッパリ何も考えずに聴くのが良いです。
第2番「Lent et tristeゆっくりと悲しさをこめて」
暗闇の中を行く当てもなく旅をしているような「捨てられた子犬ってこんな気持ちなのかな」と想像してしまう、フラフラ・ユラユラした浮遊感がある曲です。
1番の終わりが不明瞭なので、「1曲目がまだ続いているのかな?」と思うような感じがします。
第3番「Lent et graveゆっくりと厳粛に」
悲しみや苦しみに直面して重い心を持て余しているようなズッシリとした曲調で、
「家に帰りたくないな…どうしようかな…」と思いながら、湿った地面を踏みしめて歩くような感じがします。
BGMに良いです。
今日紹介した曲はどれも暗い印象でしたが、基本的にサティの作品はBGM要素が強く、イージーリスニングのルーツと言われているので「ぼんやりしたい時」や「作業の時」に意識することなく流し聴きするのにとても適していると思います。
そして、フランス独特のアンニュイな感じがよく出ている作品が多いので、BGMとしてかけるとその場所がステキなオシャレ空間になるんですよ!
他の作品もオススメなので、また紹介しますね。